番外編 続き ページ46
「危ないだろう！！」
「すみません義姉さん！！」
「えっ、姉さん？？？」
反射的に叫んだ有人にギョッとした目を向ける星章イレブン。
Aは息をつきながらグラウンドまで降りる。
「失礼するぞ」
「ね、ね、義姉さん…なんでここに」
「偵察だ」
そんなはっきり言うんだ。
全員そう思った。
「私は鬼道A。鬼道有人の姉だ」
「義姉さんは帝国学園の生徒会長をしているんだ」
すかさず有人の説明が入る。
星章の面々は戸惑いながらも礼儀正しく挨拶をした。
「有人。元気そうだな」
「はい、変わりありません」
まるで軍隊のようにぴしっと背筋を伸ばして答える。
Aは満足そうに頷くとキャプテンの水神矢に近づく。
「先日は世話になったな」
「あっいえこちらこそ(？)」
突然、兵器レベルの顔面を間近で浴びせられ、水神矢はテンパリながら答える。
キラキラと輝いている(幻覚)顔はあまりにも眩しく手で遮ってしまう。
Aは静かに「こいつ挙動不審だな」と思いながら口を開く。
「…先程のあれ、危ないだろう」
「すみません灰崎がコントロールを失いました」
「あっおい！」
有人は流れるように灰崎を売った。
当然灰崎は面食らったような顔で有人を見やるが有人は素知らぬ顔だ。
すまん、義姉さんの前で嘘はつけん。
さしもの有人も、姉の前では無力だった。
「そうか。…灰崎」
「んだよ」
「今回は私が対処出来たから良かったものの、毎回そうはいかない。お前は星章学園のエースストライカーとして、」
「だああうるせぇ！！」
くどくどと説教を垂れようとすると、灰崎が髪を逆立てて怒鳴る。
「む、すまん。対不動用の説教をしてしまった」
「不動？」
「あぁ、
「孤高の問題児」
どこか間違ったキャッチコピーを真顔で述べると有人も真顔で繰り返した。
その後、佐久間のスマホに「今度遊びに行くことになった」とAからLINEが届いた。
「何があったんだよ」
「あいつ偵察に行ったんじゃなかったのか」
帝国は大いに混乱したのだった。
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見ての通りちゃんと着地点見失ってますね。
でも書いてて楽しかったです。
わちゃわちゃしてる系は一生楽しい一生書いていたい。
お知らせと言うほどでもないけれど→←番外編『ドキドキ！学校訪問☆』
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作者名：むめい | 作成日時：2023年2月23日 11時
