ハニー＊バター＊スイート 3【HS】

107:チュロスの香り ページ8

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「ヨンジュナ、さっき2人とも話してたんだけど、景品を引き換えた後チュロス食べない？」




「あ、出たとこにありましたね！食べましょう。めちゃくちゃ頭使いましたよ」




「チュロスの香り、ここまでする。でもお腹空いてなくても目の前にあると食べたくなっちゃうんだよね」




「なんかそれ…意外です。ホソク先輩スタイル良いじゃないですか！ってあそこにポップコーンも見えてきましたけど」




「ははっどっちも買って食べる？

ポップコーンもみんな好きだよね」



















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『ん〜！』




大きく伸びをして、サイドにあるラジオの音量を上げる。
明日から始まる学校は、2日間で9科目の実力テスト。


最後に遊び尽くそう！という企画だったけれど、試験がある事は絶対なので、しっかり6時に切り上げた。

最終日以外の候補もいくつかあったけれど、塾などの兼ね合いもあって最終日しかなかったから仕方ない。

もちろん私も、その為に計画的に勉強していた。


自分の訂正ノートを見ながら、過去躓いた問題を解き直す。
やっぱり歴史が苦手で、中学生の時と違って世界史がかなりきつい。
カタカナ覚えらんない。

数学がキリの良いところまで終わって、明後日の為に世界史の暗記一覧シートをぼんやり眺める。




〈学生は良いよね〜夏休み。特に大学はね、長いからね。社会に出て一番ショックだったのは、長期休みがなくなった事だったかもしれないなぁ〉




ラジオから流れてくる、みんなの色んな夏休み。

旅行とか行った事ないなぁ。楽しそう。




〈＿＿5月病の再来さんからのお便りです。5月病の再来って何？8月病って事？

"僕は学校に好きな子がいるのですが、正直言って高嶺の花です。地味な僕は、認識さえされていないと思います。
高望みはやめろと自分に言い聞かせるのですが、最近は毎晩夢に見ます。誰よりも輝いて見えるんです。明日からどうしたらいいですか。"

高嶺の花ね〜。認識さえされてないって言ってるけど、そんなの喋ってみないと分かんないし、普通に挨拶から初めてみたら？
って簡単にできたら、毎晩夢に見る程思い悩まないか。でも関係を築くってそこからだと思うけどな〉




高嶺の花…




椅子の上で膝を抱え込む。

机に向かいすぎたせいか、首と肩が痛くて小さくため息をつく。




〈けどそれって本当に高望みかな？輝いて見えるくらいには、近い存在じゃないの？〉


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