148:視線の正体 ページ49
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『ヘヨンおはよう』
「おはよう」
教室に辿り着いて、ホッとする。
なんだか今日は、やたらと視線を感じる気がしたから。
『自意識過剰なのか、ベストフォトの効果なのか分かんないけどさ、すっごい今日見られるんだよね』
「ほんっと有名人じゃん、サインでも考えときなよ」
『面白がらないで』
でもどうしてか…少し嫌な感じがする。
クラスの人からも、チラチラと見られている。
「Aおはよう」
『ソクジンくんおはよう』
その瞬間、ざわっと色めき立つ。
好奇の対象として晒されていると、はっきり感じた。
「どうしたの?」
ソクジンくんが不審げな顔で近くの席の子に聞くと、ニヤニヤした顔で「うちのクラスの、カップル第1号だね」と返された。
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「ごめん。ジュヨンが色んなとこで言ったみたいで…」
「いや、まぁ別にいいんだけど…」
ジミンくんがあまりにガックリ肩を落とすから、ソクジンくんに合わせて私も頷くしかない。
お昼休み。
購買でパンを買って、ヘヨンも連れて生徒会室。
今日学食に行くのは諦めた。
「そもそもジミンはさぁ、ジュヨンと付き合ってたの?そっちも初耳だけど」
「いや、ただのデート」
「あんたはソクジンと仲良いんだし、第一声でダブルデートしようとか言ったら、Aたち付き合ってるんだなって思うでしょ」
「…はい。つい、偶然会ったのが嬉しくて、言ってしまいました」
「今更何言うつもりも無かったけどさ、お前本当にノリで生きてるよね」
「そんな、滅相もございません」
ソクジンくんが真顔でジミンくんのおでこをピンっと弾いた。
ジュヨンちゃんはインフルエンサー…というか、特大のスピーカーだったようで、私たちの噂は既に校内で広まっているみたいだった。
丁度私が体育祭で注目された直後だったから、面白おかしいゴシップみたいな扱いでここまで大きな事に。
「ん?あれ」
生徒会室が開けられて、扉からヨンジュン先輩が顔を出した。
『あ、すみません。何かに使いますか』
「大丈夫だよ、電気点けっぱなしかなって思っただけだから。どうぞどうぞ」
「ヨンジュンせんぱい〜!」
ジミンくんがビュンとドアの所まで移動する。
「あの2人の事、何か知ってますか?」
ジミンくんに指さされて、ヨンジュン先輩と目が合う。
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Suzy(プロフ) - あさなさなさん» 💜💛♥ (3月7日 1時) (レス) id: f57ab1c531 (このIDを非表示/違反報告)
あさなさな(プロフ) - Suzyさん» コメントありがとうございます!ちょこっと攻めました…!笑 (3月5日 21時) (レス) @page48 id: 4d4d65fc30 (このIDを非表示/違反報告)
Suzy(プロフ) - ソクジナの攻め💛楽しみです(^_<)-☆ (3月3日 2時) (レス) id: f57ab1c531 (このIDを非表示/違反報告)
あさなさな(プロフ) - るるさん» ご期待に応えられるような更新だったでしょうか…(ドキドキ) Xは(@asana_sana16)です。鍵付・成人表記があれば大丈夫です!興味を持っていただきありがとうございます! (2月2日 21時) (レス) id: 4d4d65fc30 (このIDを非表示/違反報告)
るる(プロフ) - 久しぶりの更新ありがとうございます!!めっちゃ楽しみにしてましたー!!Mくんとのこれからがどんな風になるのかドキドキします…!お話変わるのですがあさなさなさんはXやってますか?あればフォローしたいので教えて欲しいです! (1月31日 21時) (レス) id: 345da165ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あさなさな | 作成日時:2023年11月23日 0時