129:仲直り ページ30
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「俺何かした?考えたんだけど、勉強合宿の前後?」
『えっと…言いにくいんだけど』
「バーンと言っちゃって、直せる事なら直すし」
『そういうんじゃなくてね…勉強合宿の二日目に、寝ぼけてトイレから帰って来たジミンくんが私の布団に間違って入ってきちゃって』
「え」
『事故、なんだけど…お互いの口が、当たって』
「マジ…」
『ジミンくんは全然意識ないみたいだったから、私が忘れてしまえばいいって思ってたんだけど…どうしても、変に意識してしまって…』
「嘘。俺とAキスしたの?」
『え?!えぇ、端的に言えば…』
徐に椅子から立ち上がったかと思えば、床に膝をついて正座をする。
「それは仕方ない、それは俺がマジごめん案件だ。申し訳なさすぎる。ごめーん!」
頭を下げながらその上で両手を合わせてスリスリしてる。
『いや、何かもう大丈夫っていうか、ほとぼりも少しずつ冷めてるっていうか…私もずっと感じ悪かったよね、ごめんね』
「そう?…いや、冷めてないでしょ。大丈夫だったら手触れたくらいであんな引かないって!ごめん!!」
『ジミンくんにも話せてスッキリしたし、うん、言えて良かったよ』
賑やかに謝ってたのに、やたらと神妙な面持ちに急に切り替わる。
「あのさ…」
『ん?』
自分の唇を確かめるように触って、パチっと見つめられる。
「俺、もしかしてAのファーストキス、奪っちゃった…?」
ファーストキス、奪っちゃった??
それ、ジミンくんとのキスが初めてのキスだったかって、聞かれてる?
どうしてか少し前に触れた、ホソク先輩の柔らかな舌の感覚が脳裏に浮かぶ。
ブワッと鳥肌が立ってしまって、思わず顔を両手で覆う。
「だよね、ごめん。大事な初めてを」
『ち、違う!初めてじゃなかった!』
「え、えー!!Aキスした事あるの?!意外!」
『そんな事聞かないでよ!』
「聞くでしょ、大事でしょ、てか初めてじゃないって誰としたんだよぉ!」
『ジミンくんは罪悪感も変な責任も感じる必要ないって言ってるんだよ、もう終わり!』
「気になるじゃん!」
『どうしてよ!』
床でジミンくんと揉み合ってたら相談室がノックされてドアが開いた。
「床に座り込んで何してるの?一瞬いなくなったかと思って焦ったわよ。仲直りできた?」
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Suzy(プロフ) - あさなさなさん» 💜💛♥ (3月7日 1時) (レス) id: f57ab1c531 (このIDを非表示/違反報告)
あさなさな(プロフ) - Suzyさん» コメントありがとうございます!ちょこっと攻めました…!笑 (3月5日 21時) (レス) @page48 id: 4d4d65fc30 (このIDを非表示/違反報告)
Suzy(プロフ) - ソクジナの攻め💛楽しみです(^_<)-☆ (3月3日 2時) (レス) id: f57ab1c531 (このIDを非表示/違反報告)
あさなさな(プロフ) - るるさん» ご期待に応えられるような更新だったでしょうか…(ドキドキ) Xは(@asana_sana16)です。鍵付・成人表記があれば大丈夫です!興味を持っていただきありがとうございます! (2月2日 21時) (レス) id: 4d4d65fc30 (このIDを非表示/違反報告)
るる(プロフ) - 久しぶりの更新ありがとうございます!!めっちゃ楽しみにしてましたー!!Mくんとのこれからがどんな風になるのかドキドキします…!お話変わるのですがあさなさなさんはXやってますか?あればフォローしたいので教えて欲しいです! (1月31日 21時) (レス) id: 345da165ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あさなさな | 作成日時:2023年11月23日 0時