127:初めての感覚 ページ28
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「…どうして、寝ぼけてるジミンと一緒にいたの?」
『ソクジンくんの家で、勉強合宿をして』
「ソクジンの家?泊まったって事?」
『あ…もちろん私以外にも女の子は』
「ソクジンの家にノコノコ行って?で、ジミンにキスされたんだ」
『あ…』
嫌われちゃう、やだ…
ホソク先輩まって、
ポロっと涙が零れる。
やっぱり言っちゃダメだった。どうしよう、やだ、やだ…
『ん!
…ぅん……』
何か言葉を言う前に、顔の横で両肘をついて、閉じ込められた状態でキスが沢山降ってきた。
どうしてこんな…
柔らかい唇に、全身が甘く痺れる。
久しぶりの、とろける触れ合い。
右手だけをどうにか動かして、熱さのせいでしっとりした腕に触れる。
と、手を開いて間と間。はめ込むようにググっと指が絡み合っていく。
キスが終わる瞬間。その直前まで名残を惜しむ唇は、吸い付くように離れた。
「問い詰めてごめん、間違った。
言ってくれてありがとう。ごめん、怒んないって言ったのに、ダメだね。
Aごめんね」
嫌われなかった。
突き放さないでいてくれた。
『ふ、うぅ…
自分の中で上手く消化できなくて、ずっとジミンくんに悪くて…だけど、すごくショックで…
忘れなきゃって思えば思う程、んっ』
一度思い出した温度は、また簡単にくっつく。
けれど今度はじわっと唇を熱くなぞられて、きゅっと手を握りしめる。
ホソク先輩の瞳に落ちた、まつ毛の影からの真っすぐな黒目がやたらと色っぽくて、視覚から何かに侵されてしまいそう。
口の力を抜くと、ヌルリと初めての感覚が這入ってくる。
触れ合うだけのキスとは比べ物にならない程、ゾクゾク痺れが増していく。
低周波の電流を本当に流されてるんじゃないか疑いたくなる。
それくらいの、ハジメテ。
くちゅ、じゅっと恥ずかしい音が響いて、下唇を甘噛みされた時、背中を反らせてしまった。
唇が離れて、ぼーっとした頭のままホソク先輩を見つめる。
「Aかわいい」
好き。
こんなの困る。
ポッポの先に興味はあったけど、こんなに大人な感じだって思わなかった…
ドキドキなんか通り越しちゃって、私で一個の心臓みたい。
全身が脈打ってるみたいで、なのに心地よい気持ちで満たされている。
んー、もう瞼が重い……
完全に意識を手放す前に、もう一回ホソク先輩の唇と合わさった気がした。
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Suzy(プロフ) - あさなさなさん» 💜💛♥ (3月7日 1時) (レス) id: f57ab1c531 (このIDを非表示/違反報告)
あさなさな(プロフ) - Suzyさん» コメントありがとうございます!ちょこっと攻めました…!笑 (3月5日 21時) (レス) @page48 id: 4d4d65fc30 (このIDを非表示/違反報告)
Suzy(プロフ) - ソクジナの攻め💛楽しみです(^_<)-☆ (3月3日 2時) (レス) id: f57ab1c531 (このIDを非表示/違反報告)
あさなさな(プロフ) - るるさん» ご期待に応えられるような更新だったでしょうか…(ドキドキ) Xは(@asana_sana16)です。鍵付・成人表記があれば大丈夫です!興味を持っていただきありがとうございます! (2月2日 21時) (レス) id: 4d4d65fc30 (このIDを非表示/違反報告)
るる(プロフ) - 久しぶりの更新ありがとうございます!!めっちゃ楽しみにしてましたー!!Mくんとのこれからがどんな風になるのかドキドキします…!お話変わるのですがあさなさなさんはXやってますか?あればフォローしたいので教えて欲しいです! (1月31日 21時) (レス) id: 345da165ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あさなさな | 作成日時:2023年11月23日 0時