嘘吐き狼。【３年Ａ組】 (ページ3)

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学校に着き、時計を見ると

時刻はもう遅刻ギリギリだった。

「あー、まじか。」

一応、言葉だけでも急いでみせよう。

それがこの言葉の意図だった。

まあ、私にとっては最期の授業。

このまま帰ると言う手段は珍しく選ばなかった。

上靴を履き、ようやく教室へ向かおうとすると

前には香帆と華が、

その横にはぶっきー。

これから２人が何をしようとするかなんて

安易に想像ができた。

魚「先生、どーん！」

宇「ホームルーム遅刻すんなよー！」

キャッキャと走り去っていく二人。

「かわいいなぁ。」

ふと呟いたその一言に

ぶっきーが勢いよく振り返った。

そしてこちらを見たまま動かない。

何秒たっただろうかようやくぶっきーが口を開く。

柊「お前、変態か？」

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あの後ニヤニヤしているぶっきーに蹴りを入れ

ようやく辿り着いた教室。

いつもの様に教室へ入ると、一点に集まっている

“ クラスメイト ”

その横をくぐり抜け、

一番後ろの自分の席に座る。

「ふぅ」と一息つき教室を見渡すと

なぜか一点だけに視界が集中する。

そこにおいてある綺麗な机を見ると、

何故か無性に吐き気がした。

そのまま立ち上がって、トイレに向かう。

( やっぱ、HR 終わったら保健室いこ。)

そんな呑気なことを考えながら廊下を歩く。

『ねえ、Aー』

「 …ッ」

やはり、一人で歩行く廊下には温度がなかった。

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