16話 ページ18
椋side
今日は九ちゃんと一緒にお出かけをしてその帰りにケーキ屋さんによった。
九「なぁ椋。兄ちゃん用のケーキにこのショートケーキとこっちのチョコケーキだったらどっちがいいかな？」
椋「十ちゃんはどっちも好きだから2つ買っていって団員のみんなと半分こして食べればいいんじゃないかな？」
九「流石椋！そうする！」
買うケーキも決まった事だしレジに並ぶと僕達の前に並んでる女の子が店員さんとお話をしていた
なんか困っているみたいだ
椋「どうしたんだろう？」
九「声かけてみるか。どうしたの？」
「あのね、お母さんのお誕生日ケーキ買いに来たんだけどね、お金が足りないの…」
椋「何円足りないの？」
「100円…」
九「俺のあげるよ！」
「だめ！そしたら私からのお誕生日プレゼントじゃ無くなっちゃうからだめ！」
椋「でも、そしたら買えないよ？」
「うん…どうしようッ」
泣きだしてしまった女の子
その場にいた人達全員が困っていると1人の女性が声をかけた
『もしかして、数え間違いかもしれないよ？お姉ちゃんも一緒に数えてあげるからもう1回数えてみよう？』
「うん…」
そう言って声に出して数え始める女の子と女性
さっき僕が見た時も4枚しか無かったから数え間違いではないと思うけど
「『さーん、しーい、ご！』」
「5枚あった！」
『やっぱり数え間違いだったんだね！良かったね！』
「うん！お姉ちゃんありがとう！」
『いえいえ、ちゃんとお礼言えて偉いね』
その場にいた全員が驚いていた
さっき店員さんが確認した時も、僕が見た時も4枚だったから
それから女の子は笑顔でケーキを買って行った
九「なぁあれ凄くね！？どうやったんだろ？聞いてみよう！」
椋「えっ！ちょっと待ってよ九ちゃん！」
九「すいません！さっきのどうやったんですか？」
『え、えっとさっきのはあらかじめ100円を持っておいてあの子の手を握った時に私の持っていた100円を混ぜたんです。バレずに信じてくれて良かったです』
椋「凄いですね！」
『いえ、そんなことありませんよ』
九「いや凄いですよ！マジシャンみたい！」
『あはは…では私はこれで』
椋「はい、引き止めてしまってすみませんでした」
『いえいえ』
九「じゃあね！マジックのお姉さん！」
『さようなら』
女性は笑顔で帰って行った
初対面だけど可愛くて凄い人だったな
あの女性の事は僕の印象に深く残った
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 142人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あきたん | 作成日時：2020年1月24日 1時
