オカンとは…？【菅原孝支】

オカン？ ページ28

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「A、ずっと前から好きです」

ーー夢だと思った。
前に告白されているから、嘘ではないって分かったけど。
やっぱり、好きな人から告白されるというのは夢のようで。素直に信じられなかった。

その後菅原が帰って、ベットに横になった。けど、菅原の彼女になれた、というのが嬉しすぎて中々眠れない。
結局、その日は全然眠れずに朝になってしまった。

彼女として初めての日なのに、隈ができてしまうなんて。
少し落ち込んだけど、すぐに元気になった。
なんてったって、大好きな彼氏と一緒に登校できるんだもん。


「Aー！彼氏クン、来てるわよー！」

お母さんの声が下から聞こえる。

「はーい、今行くー！」

お母さんの勘違いも、もう勘違いじゃないんだな。とか考えながら、玄関へ急いで向かう。

「行ってきまーす！」

玄関に行くと、菅原が立っていた。

「菅原、おはよ！」

「A、おはよう」

そう言って、優しくて、温かいあの笑顔、よりも、もっとキラキラしている笑顔を見せる。
ちょっとときめいちゃったじゃないか！


家を出て、しばらく沈黙が続く。
すると、急に菅原が口を開いた。

「そういえば、Aは俺の事好きって言ってないよな」

「え？」

確かに、好きとは言っていない。…それがどうしたのだろう。

「言ってよ、好きって。…だって俺、3回も告白してるんだよ？」

嫌だ、そう言おうと思ってたのに、後の一言で断れなくなってしまった。
だって、3回も告白させたのは私だから。

「…す、好きだよ、孝支」

「え…」

顔が熱くなっていくのを感じる。
ちらりと菅原を見ると、顔を手で隠していた。
顔は手で隠れているけれど、耳が赤くなっているので隠せていない。

「菅原？」

そう言って菅原の顔を覗き込むと、菅原がいきなり手を顔から離したからびっくりした。

「孝支。…さっきは孝支って言ってただろ」

急に、真面目な顔になるもんだからドキッとしてしまった。

「こ、孝支…」

菅原…じゃなくて、孝支の言った通りにすると、
あのキラキラとした笑顔で

「これからは、そう呼べよ！A！！」

って言うものだから、さっきよりも顔が熱くなった。







「孝支さん、ずっと私の隣で笑ってくれますか？」


「俺が先に言いたかったのに…。もちろん、絶対離さないから覚悟しろよ！Aさん！」

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