好き？ ページ7
「もう聞いてもいい？」
いつものように隣を歩く帰り道、作ちゃんが唐突に聞いてくる。
「なにを？」
「なにって、、優斗のこと！」
「え、優斗くん？？」
「単刀直入に言うけどさぁ、、、A、優斗のこと好きでしょ」
「、、、、ええっ？？！！」
「わ、わわ、私が、、？ゆ、優斗くん、を？す、す、す、好きぃ〜〜？！！！」
「うるさ、なにびっくりしてんの、好きでしょ」
「な、な、なんで」
「見てればわかる」
「いつも仲よさそうに話してるし、授業中は愛おしそうに優斗のこと見てるし、まあでも確信したのは今日。あんな真っ赤な顔したA初めて見たよ。」
「え、、」
言われてみれば
初めて名前を呼ばれた時、
可愛いって言われた時、
寝顔を眺めていることがバレた時、
放課後の教室2人きりで話した時、
優斗くんが近づいてきた時、
優斗くんに聞こえるんじゃないかと思ったほどうるさく高鳴った胸はなんだったのだろう。
「作ちゃん、、」
「ん？」
「私、、優斗くんが好き、、かも、、」
「うん、でしょうね笑」
「ちょっと！なに笑ってるの！！」
「いや、A可愛いな〜って思って笑」
「バカにしないでよもう！！」
「本当だって笑」
「俺も協力するからさ、がんばりなよ」
「なにを？？」
「優斗と付き合うってこと！」
「ええ！！！むむむむむ、無理だよ無理無理！」
「付き合うなんてそんな！今みたいに作ちゃんと3人で仲よくできるだけでもう十分！いいの！」
「え〜？いけると思うけどなぁ、、」
好きと自覚した瞬間、今の関係のままでいいと思ってしまう。
男女問わず人気者の優斗くんと私では釣り合わないし、仲よくしてもらってるのも作ちゃんのおかげだ。
(高望みはしないでおこう)
作ちゃんに誰にも言わないように念押しして家に帰る。
今日はなんだかドッと疲れた気がする。
作ちゃんからのメールにも気付かずに、いつもより早めに寝てしまった。
続く
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作者名：milky | 作成日時：2020年3月27日 0時
