遅めの、青。（2）

59白服 ページ10

就活



面接を受け過ぎたせいか

椅子に座るたびに背筋を気にしてしまう





まただめだった




第一希望の会社には

無理だろうって俺も周りの人も思ってたけど






白「第三もだめだなんて...」





また振り出しからになっちゃったな






俺が緊張しながら必死に語る姿を


もう興味ないよ、といった目で


心のない相づちをしていた面接官を思い出す







白「やっぱり、俺だめだな〜」








こんなことで男が泣くなんて情けない


でも泣かないようにって思うたびに


涙が止まらなかった









もうこんな季節に新入社員を募集してる

ところなんてあるはずもなく、





時給のいいバイト探しをしよう


ってバイトアプリを再インストールした







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そんな平日の午後2時


A「ただいま帰りました〜」



白「Aちゃん、おかえりなさい

ずいぶん早いね？」



A「ちょっと体調悪くて(笑)」








笑った顔はいつにも増して白かったし


歩くのもしんどそうに見えた









それなのに




A「白くんこそ、どうしたの？



目、真っ赤だけど」






俺の前に座って心配そうに目を合わせてくる彼女


白「面接、また駄目だったんだ

もう落ちるの3回目(笑)

笑っちゃうよね(笑)」





A「そうだったんだね、お疲れ様

でも、後悔してない？

ちゃんと自分の伝えたいこと言えれば

100点だと思うよ」




白「ありがとう、なんかすごく楽になった

来年の春こそ頑張るね」




A「うん、白くんなら大丈夫だよ」







力なく笑う姿に








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･






胸が締め付けられた





あぁ、そうなんだね








これが好きってことなんだ





女の子に対してこんな感情をもつのが

久しぶりすぎて忘れていたけど









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思い出させてくれてありがとう


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