65気まぐれﾌﾟﾘﾝｽ ページ16
Aちゃんは
どうしたの？？って俺の顔を覗く
･
気「この前、不完全燃焼やったし
今度こそ話聞かせてくれへん？」
Aちゃんはハッとして
あのときは本当にごめんなさいって謝った
また謝らせてしもた
ちゃうやん、俺
気「ううん、俺が悪いねん
だから今日こそ相談に乗りたい」
A「ここのみんなはほんとに優しいですね」
俺のほうを向いてはにかむ彼女は
月の明かりに照らされて
今にも消えてしまいそうやった
･
･
A「中学2年生の女の子の担当医になって
その子、私とおんなじ病気で入院してるんです」
気「子宮頸がん、やったよね？？」
A「そうです
でも、私のときよりも早期発見だったから
全摘出までいかずに済む予定なんです」
よかったです、ほんとに
ってAちゃんは嬉しそうやった
気「そうなんやね、よかったやん
その子からの電話やったん？」
A「はい、でも
その子本人にはちゃんと説明してなくて
お母さんもごまかして教えてくれないって
だから先生、教えてって言われて」
スマホをぎゅっと握りしめたAちゃんの手に
俺の手を重ねる
気「そんなん、説明できひんよな
自分も同じ病気で、辛い思いをしたなんて
俺やったら、きっと逃げてまう」
Aちゃんは強い
本当は怖いはずなのに、
本当は説明したくないのに、
･
･
A「仕事ですからね(笑)」
その言葉で片付けてしまうAちゃんは
強くて
･
･
ずるい
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Rey(プロフ) - 初めてのコメント失礼します。め。が登場する物語で一番好きです。これからの話展開が楽しみです。 (2018年9月7日 0時) (
レス) id: babc15c81e (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - すごく好きです！頑張ってください！ (2018年8月25日 0時) (レス) id: d1b246cd4a (このIDを非表示/違反報告)
子狐 - 第２弾おめでとうございます！そして、ありがとうございます。 これからも頑張ってください！ (2018年8月15日 0時) (レス) id: 2c70827463 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひ ら り. | 作成日時：2018年8月14日 23時
