すの女の子２ (ページ26)

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(渡辺 side)

ここ最近のAは忙しそうだ

23、24時に帰ってきて、そのまま何も食べず
お風呂だけ入って
もらった動画を見て振り入れをする

最初はスムーズにいっていた振り入れも
だんだん遅くなっていて
寝る時間が削られている

１回見ればだいたいの振りが入るAが
朝方まで振り入れをしているのを見ると
相当疲れてるのだとわかる

メンバーのなかでも体力がない
男の俺でも正直体はしんどいのに

今、Snow Manの誰よりも仕事をして
睡眠時間を削ってまで頑張っているAが
しんどくないはずがない

何回か声をかけてみるものの
全部不発で終わった

…涼太に野菜スープの作り方でも明日聞こう

翌日、喫煙所で一緒になった涼太に
最近のAの様子を話す

「最近あんまりご飯を食べてる所も見ないし
寝てないし……ちょっとAのことしっかり見てて」

宮舘「忙しそうだもんね。
わかったけど、自分で見なくていいの？」

「俺も見とくけど…
なかなか声はかけてあげられないから」

宮舘「…付き合ってるのに？」

「…やっぱりバレてた？」

宮舘「二人ともわかりやすいからね」

「でも仕事場では"今まで通り"が俺らの暗黙の了解なの
だから涼太に頼んでるんじゃん…」

"…あと付き合ってること黙っててね"

なんて付け足せば

宮舘「はいはい、わかりました」

なんて少々ダルそうな返事がきた

リハが始まると照や佐久間を中心に細かい所を確認していく

いつもより息があがっているし
少しだけ話すスピードがゆっくりだし
心做しかボーッとしているようにも見える

"そろそろ"と後ろからの視線を感じて

俺は涼太にアイコンタクトをして
何とか休憩にまでもっていったのは良かったものの
勢いよく立ち上がったと同時に意識を失った

阿部「え、しろ！？」

宮舘「A聞こえる？」

岩本「救急車呼んだよ」

深澤「マネージャーと優子に連絡するわ」

佐久間が空けてくれたソファに
涼太がAを寝かす

みんながテキパキと動く中
俺は最近のAの事を一番知っていたはずなのに全く動けずにいた

宮舘「翔太。Aの手、握ってあげて」

「…あ、うん…。」

やっぱり涼太にはかなわない

しばらくして来た救急車にAと一緒に乗った