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今年も年末年始は、長野の実家に帰る事もなく、独り寂しくインスタントの年越し蕎麦を啜り、紅白歌合戦とジャニーズカウントダウンを観ていた。
通年と違う事と言えば、とある人から電話が来た事くらいだ。
『───じゃあ、お気を付けて』
その相手は、丸山隆平だった。
(うん、ほな───またね)
そして、つい先程までテレビに出ていた丸山からの電話を切って、そのままだらしなくベッドに項垂れる。
正直、もう少し話していたかった。
でも、相手は大忙しの人気アイドルだ。
この後も予定が入っている事は知っているし、我儘に引き止める事などできない。
こうして新年早々に、挨拶の電話を貰えただけでも有り難く思わなければ、きっとバチが当たるだろう。
しかし、頭ではわかっていても、気持ちはそれに追いついてくれず、モヤモヤと消化不良が起こる。
私は溜め息と共にベッドへ這い上がると、そのまま布団を被った。
───プルルルル･･･プルルルル･･･。
『ん〜･･･なに？』
寝ぼけた耳に、うるさい着信の音が届いた。
どうやら、いつの間にか寝てしまっていたらしい。
そして布団の中から手を伸ばすと、仕事用のケータイを掴み取って、通話のボタンを押す。
『･･･はい、Aです』
(あ、Aちゃん？こんな時間にごめんな？安田です)
『安田さん･･･？』
その相手は、安田と名乗った。
一瞬、安田違いかと思ってケータイの画面を確認するが、確かにそこには｢メンバー5｣と表示されていた。
おまけに時刻を見れば、まだ5時45分だ。
布団の隙間から窓の方を見てみても、外はまだ真っ暗である。
『どうしたんですか？こんな時間に･･･』
(ちょっと、眠れへんくて。そしたら、どうしてもAちゃんの声が聞きたくなってもうてさ･･･)
『･･･こんな寝起きの掠れた声をですか？』
そう返せば、電話口から安田の可愛らしい笑い声が返ってくる。
(フフフ。うん、その声が聞きたかった)
どこか憎めない、ほんわかとした安田の返答に、私は薄く笑みを漏らす。
すると、少しの間を置いた後に、静かな安田の声が続いた。
(なあ、もしAちゃんが良ければやけどさ───初日の出見に行かへん？)
『え？』
突然の誘いに、私は間抜けな声を上げる。
(もちろん、Aちゃんの家まで俺が迎えに行くしさ･･････アカンかな？)
そんなの、アカンに決まってるでしょ。
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まるまゆ(プロフ) - 面白すぎます！リアルすぎて見入ってしまってます！ (2019年6月27日 4時) (
レス) id: cd50c0de6b (このIDを非表示/違反報告)
めめこ(プロフ) - colorfulcrayon2さん» 残念ですが終わります！(笑) ここまで読んでいただいてありがとうございますm(_ _)m 短編等も考えてますので、引き続き楽しんでいただけたら嬉しいです！ (2019年6月19日 20時) (レス) id: ca01f690f5 (このIDを非表示/違反報告)
colorfulcrayon2(プロフ) - めめこさん！終わってほしくないよーーーー！！！笑 (2019年6月19日 19時) (レス) id: bd237a513f (このIDを非表示/違反報告)
めめこ(プロフ) - きゃらめるさん» 感想ありがとうございます！リアルな丸山さんを書けているようで安心しました(笑) これからも作品を楽しんでいただければ幸いです！ (2019年6月13日 13時) (レス) id: ca01f690f5 (このIDを非表示/違反報告)
めめこ(プロフ) - ゆんゆさん» いつも読んでいただきありがとうございます！こちらこそ素敵な感想をもらえて嬉しいです！！これからもこちらの作品を宜しくお願いしますm(_ _)m (2019年6月13日 13時) (レス) id: ca01f690f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：めめこ | 作成日時：2019年6月6日 21時
