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｢徹夜明けで大変やったね、お疲れ様。ちゃんとご飯食べれた？｣
そして安田はさらに、労いと心配の言葉をかけてくれた。
『軽くでしたけど、ケータリングを頂きましたよ。それと、安田さんもお疲れ様でした。何か沖縄らしい事できましたか？』
｢うん、お昼に沖縄そば食べてきた｣
『へぇ〜、いいですね。羨ましいです。美味しかったですか？』
｢おん、めっちゃ美味しかった。あと、琉球ガラスのマンタの置物も買ってん｣
ほら、と嬉しそうにして、安田は自分のバッグからそれを取り出すと私に見せてくれた。
『わぁ･･･キレイですね』
涼しげなガラスが、蛍光灯の明かりをキラキラと反射させている。
すると、安田が突然私の前に膝を付き、この手を取った。
そして、ガラスのマンタを私の手のひらに置く。
｢これ、Aちゃんにあげるわ｣
『え、でも･･･』
｢ええの。今日一日、頑張ったAちゃんに沖縄のご褒美や｣
受け取って？と、そんな風に可愛く首を傾げられては、私も断るに断れなくなる。
『じゃあ、ありがたく貰いますね』
お礼を言って、小さなマンタを手の中に収めると、安田は満面の笑みを浮かべた。
そしてふと思い出したのは、安田の体調の事だ。
今はこうして元気そうにしているが、先月彼は髄膜腫の摘出手術を受けたばかりなのだ。
『───あの』
｢ん？｣
『頭、大丈夫ですか？』
｢･･････へ？｣
『･･････ん？』
はっ！！
しまった。今の言い方では、"お前頭イカれてるんじゃないか"的な意味合いにも聞こえてしまう。
『いや、今のはそういう意味ではなくて！えっと、頭の具合というか調子というか･･･！』
駄目だ。どれも失礼な意味に聞こえる。
しかし、安田は慌てる私をよそに、クスクスと笑い声を漏らしていた。
｢うん、ちゃんと伝わっとるから大丈夫やで。心配してくれてありがとう｣
安田の気使いに、私は苦笑するしかなかった。
｢今は経過見るのに定期的に病院通ってるねんけど、順調に回復してるから大丈夫やで｣
『そうですか。良かったです』
ほっと胸を撫で下ろす。
そして、向かいの安田と目があった。
｢俺もAちゃんを安心させられて、良かった───｣
優しい眼差しに、穴が空いてしまいそうになる程、真っ直ぐ見つめられる。
遠くで、スタッフがメンバーを呼ぶ声がした。
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めめこ(プロフ) - りなさん» ありがとうございます！楽しく読んでいただけて嬉しいです。続編作成中ですので少しお待ちください！ (2019年6月6日 12時) (
レス) id: ca01f690f5 (このIDを非表示/違反報告)
りな - 本当におもしろいです！早く続き見たいです！ (2019年6月5日 23時) (レス) id: 9dc5982e37 (このIDを非表示/違反報告)
めめこ(プロフ) - ゆんゆさん» いつも読んでいただきありがとうございます！ヤキモチを通り越すくらいゆんゆさんにドキドキしてもらえるような作品にしたいと思います(笑)これからもよろしくお願いします！ (2019年5月26日 21時) (レス) id: ca01f690f5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆんゆ(プロフ) - いつも更新を楽しみにしています。まるたーの私なので、上手くいって欲しいと思う反面、感情がリアルに伝わるってくるので、上手くいったらヤキモチ妬きそうで今から心構えを、なんて思ってしまいます(笑)これからも楽しみにしています！ (2019年5月26日 19時) (レス) id: e91edee03b (このIDを非表示/違反報告)
めめこ(プロフ) - colorfulcrayon2さん» ご感想ありがとうございます！プロだなんて嬉しすぎます(><)更新頑張ります！！ (2019年5月23日 7時) (レス) id: ca01f690f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：めめこ | 作成日時：2019年5月3日 15時
