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ツッコむべきなのか一瞬悩んだが、いたって真面目な顔で話をする安田に、私は同意以外の返事ができなかった。
すると、安田が何やら考えあぐねてから、嬉しそうな顔をこちらに向けた。
｢じゃあさ、もし俺が青いイヤホンをプレゼントしたら、そっちも使ってくれる？｣
『え？』
そうまでして青いイヤホンを私に使わせたい理由は何なのだろうか？
しかし、キラキラと純粋な笑顔を向ける安田に、いらないなどと無下に断る事もできず、私は渋々と頷いてしまった。
｢ホンマに！？やったー！じゃあ今度プレゼントするな？｣
『あ、ありがとうございます。でも、本当にお気遣いなく･･･』
｢ううん！俺がAちゃんにあげたいだけやから、そんなん気にせんといて！めっちゃ可愛えの選んでくるから、楽しみに待っとってな？｣
『あ、はい･･････』
安田の勢いに完全に押されてしまった。
｢───章ちゃん！もう車乗るって！あ、Aさんや！｣
すると、着替えを終えた錦戸が、ロビーの出入口から顔をひょっこりと出して、安田を呼んだ。
そして同時に私の存在にも気付いたようで、ニコニコと手を振ってきた。
どうらや、今日はすこぶる機嫌が良いらしい。
｢おん、今行くー！｣
安田は返事を返すと、くるりと一度こちらを振り返った。
｢ほなまたね、Aちゃん｣
『はい、お疲れ様でした』
小さく手を振る安田に、私は軽く頭を下げる。
すると突然、安田に鼻先をキュッと摘ままれた。
｢───あんまり、他の男とイチャイチャせんといてね？｣
『へ･･････？』
まるで、独占欲を吐き出すような安田の言葉に、私は思わず間抜けな表情を浮かべる。
一瞬だが、優しい瞳の奥に、力強く燃える炎のような物を感じた。
しかし、それが確信となる前に、安田はすぐにいつもの明るい笑顔を浮かべると、その場を去ってしまった。
その切り替わりの早さに置いていかれた私は、ぽつんと独り取り残される。
今、嫉妬の矛先を向けられていた？
『───まさか、そんな訳ないか』
しかし、頭に浮かんだ考えを慌てて振り払うと、手元のイヤホンをクルクルと巻き取って、そっと鞄へしまった。
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めめこ(プロフ) - りなさん» ありがとうございます！楽しく読んでいただけて嬉しいです。続編作成中ですので少しお待ちください！ (2019年6月6日 12時) (
レス) id: ca01f690f5 (このIDを非表示/違反報告)
りな - 本当におもしろいです！早く続き見たいです！ (2019年6月5日 23時) (レス) id: 9dc5982e37 (このIDを非表示/違反報告)
めめこ(プロフ) - ゆんゆさん» いつも読んでいただきありがとうございます！ヤキモチを通り越すくらいゆんゆさんにドキドキしてもらえるような作品にしたいと思います(笑)これからもよろしくお願いします！ (2019年5月26日 21時) (レス) id: ca01f690f5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆんゆ(プロフ) - いつも更新を楽しみにしています。まるたーの私なので、上手くいって欲しいと思う反面、感情がリアルに伝わるってくるので、上手くいったらヤキモチ妬きそうで今から心構えを、なんて思ってしまいます(笑)これからも楽しみにしています！ (2019年5月26日 19時) (レス) id: e91edee03b (このIDを非表示/違反報告)
めめこ(プロフ) - colorfulcrayon2さん» ご感想ありがとうございます！プロだなんて嬉しすぎます(><)更新頑張ります！！ (2019年5月23日 7時) (レス) id: ca01f690f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：めめこ | 作成日時：2019年5月3日 15時
