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射抜くような村上君の視線を向けられた"ヨコ"は、そのぷっくりとした唇をきつく噛み締め、表情を歪める。
『すみません･･･私が余計な事を･･･あの、失礼な事を言ってしまったようで･･･』
「お前のせいとちゃうから、なんも気にすんなよ。せやけど、ちょっと裏行っててくれるか？」
『･･････はい』
村上君にそっと諭されると、Aさんは2人に深く頭を下げて、よろよろとした足取りでこちらへ戻って来る。
今にも泣き出しそうな情けない顔に、俺は苦笑を浮かべると、その小さな肩をポンと叩いた。
そして再び売場を覗くと、変わらず村上君と男で何かを言い合っている。
「なんやお前！人が心配してやってんのに！頑固なオッサンか！」
「頑固なオッサンなんはそっちも一緒やろ」
男子小学生か。
「お前ら小学生やないねんから、やめろて」
どうやら、あの中では"すばる"が中々まともらしい。
顔を真っ赤にさせて怒る"ヨコ"の背中を、どおどおと撫でて落ち着かせている。
しかし、"ヨコ"はフンッと鼻を鳴らして"すばる"の手を振りほどくと、店内をぐるりと見渡した。
それから、適当に選んだであろうバラの一輪ブーケを手に取って、それを村上君に押し付ける。
「ただの悪質クレーマーと思われたないからな！買ってったるわ！」
「ん、まいど」
「いや、ヨコの変な真面目さ出てるし、なんでヒナもこの流れでそれ受け入れられんの･･･？やっぱこの人ら変やわぁ･･･」
"すばる"に一票。
＊＊＊
横山side
「───ハ〜･･･なんで俺の方が悪者みたいな空気にならなアカンねん！どう考えてもあの状況の方がおかしいやん！」
雑多な通りにある薄汚い居酒屋。
ビールを煽ってそう文句を垂れた俺は、すかさずそこへ枝豆を放り込み、それを再びビールで流し込む。
ゴンッ、と雑にビールジョッキをテーブルに戻せば、向かいに座るすばるが「落ち着けや」と渋い顔を向けた。
だが、今はそんな友人の心配すら、苛立ちを助長させる材料になってしまう。
本当なら、もっと楽しい酒を飲んでいるはずっだったのに･･･。
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めめこ(プロフ) - ゆきさん» 励みになるコメントありがとうございます！✨ 更新頑張りますので、これからもお話を楽しんでください😊 (4月9日 18時) (
レス) id: ca01f690f5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - めめこさんの書くお話が、占ツクに投稿されているお話の中で一番好きです。更新楽しみに待っています。 (4月4日 19時) (レス) @page42 id: 159543e1b4 (このIDを非表示/違反報告)
めめこ(プロフ) - アッキーナさん» 読んで頂きありがとうございます！嬉しいお言葉です✨ (2月8日 7時) (レス) id: ca01f690f5 (このIDを非表示/違反報告)
アッキーナ(プロフ) - 素敵なお話すぎて一気に読んでしまいました！この先の展開楽しみにしてます。 (1月31日 16時) (レス) id: ee5b45e1af (このIDを非表示/違反報告)
めめこ(プロフ) - 海嵐さん» ありがとうございます！今後の展開も楽しみに読んで頂けたら嬉しいです！ (1月6日 18時) (レス) id: ca01f690f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：めめこ | 作成日時：2023年12月29日 19時
