＊31(丸山side) ページ31
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我ながら苦し紛れな事をしたと思う。
それでも、これで何かが変わればと、わずかな希望にすがって期待する自分もいた。
彼女と公園で別れ、自宅に着くと、俺は早速晩酌の準備を始めた。
今晩は特に、ひとりでしっぽりと飲みたい気分だ。
大きめの氷を１つグラスに入れ、常温のウィスキーを注ぐと、ピキピキと氷が高く鳴った。
そしてリビングのソファに深く座って、グラスの中身をちろりと舐めると、一気に喉の奥が熱くなる。
テレビを点け、録り溜めている番組を再生して、いつもと変わらぬ夜に戻ってきた。
さっきまで彼女と二人で過ごしていたのに、まるで夢だったんじゃないかと思うほど、それは実感のない記憶となっていた。
仕事で定期的に会うし、こんなに近くに居るのに、どこか遠い人。
蜃気楼を掴むみたいに、追っても追っても捕まらなくて、気付けばいつも注視するようになっていた。
ふと自分の手の平を見つめると、あの時の感触が鮮明に蘇った。
サラサラとした柔らかな髪の毛と、驚いたようにこちらを見つめる大きな両の目。
｢勘違い、してくれへんのか･･･｣
淡い期待を込めてした質問も、彼女にはバッサリと切り捨てられてしまった。
まあ、彼女らしいと言えばそれで終わりだが。
というか、仮にあの質問に彼女が頷いていたとしても、俺はその後どうするつもりだったんだろう。
｢ろくなもんじゃないな｣
自分の性格の悪さが垣間見えて、苦々しく自嘲する。
今日はやけに、酒が胃に滲みた。
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めめこ(プロフ) - 8七色8さん» 設定ができたようで安心しました！ご不便をおかけしてすみません。これからも作品を楽しんで頂ければ幸いです！ (2019年5月30日 18時) (
レス) id: ca01f690f5 (このIDを非表示/違反報告)
8七色8(プロフ) - お返事ありがとうございます！何回かしてやっと設定できました！こちらこそ丁寧にありがとうございます。凄く面白くて一気に読んでしまいました♪ (2019年5月30日 18時) (レス) id: 8c103056a2 (このIDを非表示/違反報告)
めめこ(プロフ) - 8七色8さん» 初めまして。ご指摘ありがとうございます。[最初から読む]のボタンの上に｢苗字、あだ名の設定が可能(設定する)｣という所がありますので、そちらから再度設定してみて頂けますでしょうか？分かりづらく申し訳ございません。 (2019年5月29日 16時) (レス) id: ca01f690f5 (このIDを非表示/違反報告)
8七色8(プロフ) - 初めましてあだ名を設定してもちゃんのみの表示なのは仕様ですか？ (2019年5月29日 13時) (レス) id: 8c103056a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：めめこ | 作成日時：2019年3月21日 21時
