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店を出て、私達は大通り沿いの公園へやって来た。
街灯も明るいし、人もまばらに居るが、意外と誰も彼の存在に気付いていないようだった。
すると、私の思考を察したのか、丸山がこそりと言った。
｢な？誰も気付かへんやろ？オーラないねん｣
『それについて、コメントは控えさせてもらいますね』
｢あはは｣
丸山の笑い声は、じんわりと辺りに溶け込んで消えていった。
そして、どちらからともなく、公園の端にひっそりとある２つのベンチに、私達はそれぞれ座った。
『───それで、何でしょうか？』
視線は上げず、隣のベンチに座る丸山のつま先を何となしに見つめながら、私は話を振った。
｢ほんま、大した事やないねんけど、ていうか、僕の勘違いというか思い違いやったらゴメンやけどな？｣
変なところで気遣い屋を発揮しているようだ。前振りが長くて話の中心が見えてこない。
｢その･･････Aちゃんて、あんま僕の事良く思ってへんのかなって･･･｣
『･･･は？』
全く予想もしていなかった内容に、思わず上げた声が裏返る。
｢仕事の関係もあるやろうから、Aちゃんが僕ん事嫌やな〜って思ってても、きっと立場上言えへんとこもあるやろうしさ｣
私が呆気に取られているうちに、丸山は何かのスイッチが入ったのか、溢れ出した思いの丈をこれでもかという勢いでつらつらと述べ始めた。
｢俺アホやからさ、気付かんとAちゃんに嫌な思いさせとったら、ほんまごめん。せやから、これからは嫌な所とかがあったら言ってくれて全然構わへんし｣
『え、ちょっ、あの･･･』
｢こんなんで気まずくなったりすんのも嫌やし、その、仕事に差し支えても良くないやん？何て言うか、こう、もっと良好な関係を築きたいわけや！いつもかしこまってるけど、もっとラフな感じで来てくれてもええし、何て言うか･･･仲良うなりたいねんな｣
少しシュンとしたような横顔に、堪らなく胸が苦しくなった。
違うよ。嫌いなわけないよ。
そう言って抱きしめたくなった。
そして思い出したのは、以前村上に言われた言葉だ。
"ほんまはマルもAちゃんと仲良うしたいねんて"
必要以上に、彼等に干渉してはいけない。
そう思って───特にファンだった丸山に対しては、よりその意識を持って接してきた。
でもそれが、逆にこうして彼を傷付けていたんだ。
こんなにも寂しそうな顔をさせてしまった。
自分の不器用さに、深い溜め息が漏れる。
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めめこ(プロフ) - 8七色8さん» 設定ができたようで安心しました！ご不便をおかけしてすみません。これからも作品を楽しんで頂ければ幸いです！ (2019年5月30日 18時) (
レス) id: ca01f690f5 (このIDを非表示/違反報告)
8七色8(プロフ) - お返事ありがとうございます！何回かしてやっと設定できました！こちらこそ丁寧にありがとうございます。凄く面白くて一気に読んでしまいました♪ (2019年5月30日 18時) (レス) id: 8c103056a2 (このIDを非表示/違反報告)
めめこ(プロフ) - 8七色8さん» 初めまして。ご指摘ありがとうございます。[最初から読む]のボタンの上に｢苗字、あだ名の設定が可能(設定する)｣という所がありますので、そちらから再度設定してみて頂けますでしょうか？分かりづらく申し訳ございません。 (2019年5月29日 16時) (レス) id: ca01f690f5 (このIDを非表示/違反報告)
8七色8(プロフ) - 初めましてあだ名を設定してもちゃんのみの表示なのは仕様ですか？ (2019年5月29日 13時) (レス) id: 8c103056a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：めめこ | 作成日時：2019年3月21日 21時
