流石に一旦まずったかも。 (ページ28)

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24.“カメレオン” ページ28

戻ってきてみればなんとなく薄暗い雰囲気で溢れかえっていた。

しかもほんのり紫色の霧がかかってる。
予想通りといったところだろうか。

トンと地面に着地して教室に戻る。

が、誰もいない。

なので先ほど廊下ですれ違った生徒に
話を聞こうと振り返れば

『、いないんだけど…、』

この廊下は一本道で窓もない。

慌てて外に出れば本校舎の方から放送が聞こえた。

“生徒会より、すべての生徒の避難が確認された。Sクラスの生徒や各クラスの点呼が終わった生徒会役員は直ちにSクラスに集合してください。”

ブチ、と切れる音がして放送が止まる。

『…、私いけないじゃん。』

呼ばれたのは学園と学院のSクラスと生徒会のみである。
わざわざフルで帰ってきたというのに。

『あー…、そもそもアイツらは私がEなの知らないのか』

頭に留めていたクリップを外し頭を軽く振って整える。

ｿﾞｯ、

不意に後ろから能力波を感じて振り返れば、
腰に空間から飛び出た腕が伸びていた。

『うぇ、ｯ！』

ギャンと引かれる衝動で目を閉じる。

、

再び目を開けばSクラスだった。