流石に一旦まずったかも。 (ページ23)

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19.知り合いの知り合いは友人ページ23

保健室が使えないなら用はないので
くるりと背を向けて別の場所に行くことにする。

なぜ、同じ能力の学校だと言うのに
ここまでの差ができてしまうのだろう。

もはや何回目なのかも分からないため息をついて
廊下の窓から外へ飛び出した。

バッチに含まれる能力石に反応するように能力で造られている校舎は基本的に出ることは叶わないが

なんてったってEクラスである。
Eクラスの人間など教師はどうでもいいのだ。

以前Bクラスの時は能力の波数が弱いところでバッチを外しうまい具合に弄っては抜け出していた。

昔は苦手だったこの能力も
いつしか自由を求める私の翼になってしまった。

『汚くなったなぁ。』

さて、虹色学院に行くかな。

Sランクは絶対にここから出れない。
追いかけられる心配はない。

…なんでこんなに知ってるかって？
知り合いにハッカーがいるんだよね。

政府公認の世界で1番の実力を持つちょっとやばい人。
幼馴染ではないけど、仲良くさせてもらっている。

？「え、ｯ！ちょ、危ないですわよ〜ｯ！！！！」

あ、やばい、知らん子に見つかっちゃった。
高校２年生だから2階なんだよね。保健室が2階にあるのは今の高2が問題児すぎるらしいからなのね。能力が使えるだけあって教室の場所とか結構動かせるのよね。

ちなみに今の子は1年生かな。
　
この校舎1階1階が高いから
下手に飛び降りたら骨折しちゃうんだけど…

まぁ、多分一階の窓から聞こえたからきっと1年生。

にしてもなんで廊下にいるんだろう。
噂のたった1人のSクラスガールか？もしや。

『あの子に罪はないけど、めんどくさ。』

しっかり着地した後、
バサバサになった長い髪をクリップでまとめた。

幼馴染が変人だと本人も変人になっちゃうよね。

スマホ片手に記憶の隅に追いやっていた電話番号を打ち込む。はてさて、出るかな。