254話 ページ5
「ご苦労様。」
聞こえてきたその声に、サラさんの顔がサーッと青ざめていく。
「よくやったね、二人とも。」
「ソウ、さん…！！」
「どういうつもりニャン！陰キャー！」
「君たちこそ、この後はどういう予定？」
「どういう意味ですか…！」
「あのさ、このチップをどうやって使うか…考えてる？」
「それは……」
痛いところを突かれた、そんな表情。
グッと口を結んでいたサラさんが、何かに気づいたようで口を開いた。
「待ってください…なぜ貴方がチップのことを知っているんですか…！」
『(……本当は、こっちのセリフでもあるんだけどな。)』
サラさんの問いに、ソウさんは飄々と言葉を濁す。
「…僕なら解析できるんだよ。このパソコンで。」
「解析、だって…！？」
私も聞いた時は本当に驚いた。
多分ソウさんはただのフリーターじゃないんだろうな、なんて思ったけど追求はしてない。
「そのためにA姉ちゃんとナオ姉ちゃんを利用したニャン！？」
「君たちと違っていい子だよ、二人は。」
いい子、ねぇ……
「さぁ、僕にチップを渡して。」
ソウさんは一瞬私に視線を向けたけど、私が持っていないことをすぐに悟ってナオさんに手のひらを差し出した。
けれど、ナオさんは俯いたまま動かない。
首を傾げたソウさんがナオさんの名前を呼んでも、チップがこちらに渡されることは無かった。
「ごめんなさい……」
その瞬間、
「うあっ…！？」
『ソウさん！』
ナオさんはソウさんを突き飛ばし、パソコンを奪って走り去っていく。
尻もちを付きかけたソウさんを支えると、悔しそうな表情の裏でニヤリと笑う口元が見えた。
思わずつられそうになるのを堪える。
「ああ…！！パソコンを…！！」
『何処へ行くんですか、ナオさん…！』
ロビーの方へ走っていったナオさんを、後ろから聞こえる足音とともに追いかけた。
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ルイ(プロフ) - なうなうみるきぃさん» いつもありがとうございます！把握です！ (2022年11月24日 20時) (
レス) id: bd10cc1afe (このIDを非表示/違反報告)
ルイ(プロフ) - さとりさん» 私的には同じ日に1話ずつ投稿するという風に考えております！ (2022年11月24日 20時) (レス) id: bd10cc1afe (このIDを非表示/違反報告)
なうなうみるきぃ(プロフ) - いつも作品読ませてもらってます！自分的には片方ずつ進めてほしいです。 (2022年11月24日 19時) (レス) @page18 id: 11bb46ad6e (このIDを非表示/違反報告)
さとり(プロフ) - 並行というのはその日カンナちゃんを書いて次の日にソウさんを書くということでしょうか？もしそうなら私は片方ずつを希望します。 (2022年11月24日 19時) (レス) @page18 id: efc4d587e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ルイ | 作成日時：2022年11月9日 17時
