284話 ページ35
え、と小さな声を上げたのは誰だっただろう。
十数秒の沈黙の末、口を開いたのはケイジさんだった。
「…ごめん、Aちゃん。」
『いえ…当然の疑問ですから。』
ケイジさんは私と対立というか…そういう話をすることが多いんだけど、多分それって、ケイジさんが聡いからだと思う。
そして、大人だから。
だから聞づらいことでも、聞かなくちゃいけないことはちゃんと聞く。
たとえどう思われようとも。
『(本当に、すごい人。)』
「……」
流れる沈黙。
誰も、話さない。
あぁ、早くこの空気なくなれ。
お通夜みたいな、変な感じ。
私の発言が原因ではあるけど…あぁ、それなら私がこの空気を変えればいい。
『私、ナオさんの言ってたビデオについて気になります。』
「え…あ、でも、フェイクムービーの可能性もあるんですよね？だったら無責任なことは言えないです…」
「言ってみなきゃ分かりませんよ、ナオさん。」
私の一声で誰よりも早く切り替えたらしいサラさんが、狼狽えるナオさんに声をかける。
「……前にサラちゃんと一緒に見た、あの映像です。」
どうやらそれは、ナオさんが景品交換所で買った犠牲者のビデオらしい。
私もサラさんと一緒に、三つ見た。
ナオさんが買ったものは、鎖に繋がれた女性が仕掛けによって亡くなってしまったというもの。
そして手前側に映り込んでいた男性が、おまわりさん……ケイジさんに見えたらしい。
「私には、女性を見殺しにしたように見えたんです…」
ナオさんのその話に、ケイジさんは顔色が悪くなったように見える。
「へぇ……衝撃的な話だね。」
「でも、フェイクムービーの可能性も…！」
「じゃあ、聞いてみようか…ケイジさんその映像、本物ですか？それとも否定しますか？……信じるために、疑わせてもらいますよ。」
ソウさんが問い詰めても、依然として黙ったままのケイジさん。
痺れを切らしたソウさんがサラさんへ追求するよう促し、ケイジさんとサラさんの討論が始まった。
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ルイ(プロフ) - なうなうみるきぃさん» いつもありがとうございます！把握です！ (2022年11月24日 20時) (
レス) id: bd10cc1afe (このIDを非表示/違反報告)
ルイ(プロフ) - さとりさん» 私的には同じ日に1話ずつ投稿するという風に考えております！ (2022年11月24日 20時) (レス) id: bd10cc1afe (このIDを非表示/違反報告)
なうなうみるきぃ(プロフ) - いつも作品読ませてもらってます！自分的には片方ずつ進めてほしいです。 (2022年11月24日 19時) (レス) @page18 id: 11bb46ad6e (このIDを非表示/違反報告)
さとり(プロフ) - 並行というのはその日カンナちゃんを書いて次の日にソウさんを書くということでしょうか？もしそうなら私は片方ずつを希望します。 (2022年11月24日 19時) (レス) @page18 id: efc4d587e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ルイ | 作成日時：2022年11月9日 17時
