253話 ページ4
「…全部、お見通しなんですね。」
諦めたように思える、ナオさんのそんな声。
でも違う……本番はこれからだ。
「私は嘘をつきました…秘密の部屋なんて…知らないんです。」
「ナオ姉ちゃん……」
ギン君が、どうして、と言いたげな目でナオさんを見た。
ナオさんは申し訳なさそうにギン君をチラリと見た後、すぐにサラさんに向き直る。
「でも……知る方法は、あるんです。」
「どういうことですか…！？」
「……ごめんなさい…！」
その直後、ナオさんが勢いよくサラさんに突進した。
目を見開いて驚いたサラさんだが、反射神経がいいのか、それとも元々警戒はしていたのか。
伸びてくるナオさんの腕を受け止めた。
しかしその衝撃で、サラさんの手に握られていたチップが床に落ちた。
「うっ…！」
「な、ナオさん…！突然何をするんですか…！？」
ナオさんはチップを奪おうとしたのだ。
だけどそれは失敗＿＿＿＿けど、サラさんの手から離れれば十分だ。
「っ……Aちゃん！」
『無事に回収出来ました。ありがとうございます、ナオさん。』
チップを手にニコリと笑う私を見て、彼女たちは目を見開いた。
「A…！？」
「A姉ちゃんまで、なんで…！？」
呆然しているサラさんとギン君。
悪女のように、裏切り者のように。
『すみません、これが必要だったんです。』
いつの間にかサラさんから距離をとっていたナオさんに、自然な流れでチップを渡した。
『これは私達が有効活用するので、安心してくださいね。』
何も安心できないだろうな。
特にサラさんは、私がソウさんと協力していたことを知っている。
もし現在進行形で協力していたとしたら？
まさか……と、小さくつぶやく声が聞こえた。
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ルイ(プロフ) - なうなうみるきぃさん» いつもありがとうございます！把握です！ (2022年11月24日 20時) (
レス) id: bd10cc1afe (このIDを非表示/違反報告)
ルイ(プロフ) - さとりさん» 私的には同じ日に1話ずつ投稿するという風に考えております！ (2022年11月24日 20時) (レス) id: bd10cc1afe (このIDを非表示/違反報告)
なうなうみるきぃ(プロフ) - いつも作品読ませてもらってます！自分的には片方ずつ進めてほしいです。 (2022年11月24日 19時) (レス) @page18 id: 11bb46ad6e (このIDを非表示/違反報告)
さとり(プロフ) - 並行というのはその日カンナちゃんを書いて次の日にソウさんを書くということでしょうか？もしそうなら私は片方ずつを希望します。 (2022年11月24日 19時) (レス) @page18 id: efc4d587e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ルイ | 作成日時：2022年11月9日 17時
