279話 ページ30
「え…？」
「ぁ……」
カンナちゃんの言葉で周囲が騒然とし、彼女自身も失言だったと言うような顔をした。
まぁ、これで色々嘘をついていたことがバレてしまうだろうがどうでもいい。
カンナちゃんに比べたら安いものでしょ、ソウさん。
彼は言葉足らずだな、なんて言いながら顔を伏せている。
表情はよく見えなくて、なんだか不安になった。
もう少し説明してくれ、と言うQタロウさんにカンナちゃんは話し始めた。
「ハッキングしたのは…いつだ？」
「交換フェイズが始まるより前…です。」
カンナちゃんは、パソコンに残っている指の汚れを見つけ、それを組み合わせてカイさんのパソコンのパスワードを解除したことを話した。
「ちょっと待つぜよ！！それっておかしな話だと思わねぇか！？サラ！」
最初に声を上げたのはQタロウさんだった。
まぁ、交渉を仕掛けてきたのは彼。
気づいてもおかしくはないだろう。
そして問いかけられたサラさんも気づいていた。
「私たちからパスワードを聞くために、ソウさんはパソコンを共有したはずです。」
「あぁそうだ…なのにこの話じゃ…皆でパソコンを共有する前から中身は覗けてたって事だろ！？」
「…はい。」
Qタロウさんの言葉にカンナちゃんが静かに同意する。
その表情からは罪悪感が伺えた。
「手を組む必要なんて、なかったっつーのかよ…！！」
「違います…！ソウさんは皆と仲直りのきっかけを…！」
「カンナちゃん…残念だけどそれ以外の理由があったんだ。」
ただ純粋にソウさんを信じているカンナちゃんは、ソウさんの思惑に気づかなかった。
それが悪い事だとは思わない。
そこが彼女の長所とも言えるだろうから。
「パソコンの中の”紗良”フォルダを見るため…！」
その後に続いた、”紗良”フォルダのパスワードはサラさんの母親の名前だったから、と言うケイジさんの言葉は大正解。
それにショックを受けたらしい彼が、失言した。
「ふ…ふざけてるぜよ…！ソウ！！何も話さず俺の取引に応じてたがや！？」
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ルイ(プロフ) - なうなうみるきぃさん» いつもありがとうございます！把握です！ (2022年11月24日 20時) (
レス) id: bd10cc1afe (このIDを非表示/違反報告)
ルイ(プロフ) - さとりさん» 私的には同じ日に1話ずつ投稿するという風に考えております！ (2022年11月24日 20時) (レス) id: bd10cc1afe (このIDを非表示/違反報告)
なうなうみるきぃ(プロフ) - いつも作品読ませてもらってます！自分的には片方ずつ進めてほしいです。 (2022年11月24日 19時) (レス) @page18 id: 11bb46ad6e (このIDを非表示/違反報告)
さとり(プロフ) - 並行というのはその日カンナちゃんを書いて次の日にソウさんを書くということでしょうか？もしそうなら私は片方ずつを希望します。 (2022年11月24日 19時) (レス) @page18 id: efc4d587e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ルイ | 作成日時：2022年11月9日 17時
