278話 ページ29
「カンナちゃんに弁明の時間をあげるわけ…ね。」
『(ぁ……)』
レコさんの厳しい声がソウさんに向けられていた中、ケイジさんのその言葉は私の頭にスっと入ってきた。
そうなの？
このままじゃ、カンナちゃんが死んじゃうかもしれないから？
『(……そう、だよね。ソウさんが簡単にカンナちゃんを犠牲にしようとするなんてありえない。)』
どうしてすぐに分からなかったんだろう。
もっと視野を広く持たなきゃ。
頭を柔らかくしなきゃ。
「よし、じゃあデスゲーム中のカンナちゃんの行動について話し合ってみようか。」
「カンナは…最初の方はずっとソウの部屋にこもってたぜよ。」
「大体が二人行動だったはずだ…証明できるのはソウしかいねぇってのに…！」
「そうだね。カンナはずっと足でまといだったよ。邪魔だったなぁ。」
「じゃ、ま…？」
ソウさんの言葉に、カンナちゃんは大分ショックを受けている。
カンナちゃんだってソウさんと今まで行動を共にしてきたんだ…そんなことを言われて、黙っていられるわけが無い。
そうだよね。
『(そんなに見なくてもわかってます、ソウさん。)』
何かを伝えようとしているソウさんの視線を見て、おそらくカンナちゃんのことだろうと思った。
こんなの、さっきまで混乱していた私に言えるセリフでは無いのかもしれないけど。
私が、カンナちゃんを守ってみせる。
『…カンナちゃん。』
「Aちゃん…」
悲しそうな、怖がっているような、でも何か言いたそうにしているカンナちゃんに微笑みかける。
『カンナちゃんと一緒にいたのはソウさんだけじゃない…私もだよ。カンナちゃんが邪魔なんかじゃないってちゃんと分かってる…言い返さなくて、いいの？』
「…カンナは……カンナは、邪魔なんかじゃ、無い…！」
私の言葉で、カンナちゃんの表情はさっきよりもいいものになった。
良かった、少なくともこれでカンナちゃんの価値はちゃんと証明されるはずだ。
「ソウさんはハッキングできるからって意地悪を言いますが…一番最初にハッキングしたのは、カンナじゃないですか！！」
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ルイ(プロフ) - なうなうみるきぃさん» いつもありがとうございます！把握です！ (2022年11月24日 20時) (
レス) id: bd10cc1afe (このIDを非表示/違反報告)
ルイ(プロフ) - さとりさん» 私的には同じ日に1話ずつ投稿するという風に考えております！ (2022年11月24日 20時) (レス) id: bd10cc1afe (このIDを非表示/違反報告)
なうなうみるきぃ(プロフ) - いつも作品読ませてもらってます！自分的には片方ずつ進めてほしいです。 (2022年11月24日 19時) (レス) @page18 id: 11bb46ad6e (このIDを非表示/違反報告)
さとり(プロフ) - 並行というのはその日カンナちゃんを書いて次の日にソウさんを書くということでしょうか？もしそうなら私は片方ずつを希望します。 (2022年11月24日 19時) (レス) @page18 id: efc4d587e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ルイ | 作成日時：2022年11月9日 17時
