266話 ページ17
＿＿＿＿＿＿＿待っていたのは
目に映るのは崩れ落ちた瓦礫。
その中に非常口の看板のようなものが見える。
誰かの声が聞こえた。
嘆くような、悲鳴のようなそんな声。
そもそもこれは声なのか？
全部が雑音に聞こえる。
自分の喉が引き攣る。
視界がくらりと回って、黒く点滅する。
目の前の光景が、現実だと信じられない。
そうだ……全部、現実なんかじゃない。
『偽物……嘘、だ…全部嘘だ…！！』
「嘘ではありません。」
『ッ！』
肩がピクリと跳ねる。
私達を絶望に突き落とすその声を酷く嫌悪する。
目を向けた先には、本能的に拒絶してしまうあの人間がいた。
「…これが、皆様の追い求めた真実です。」
『ガシュー……！』
「外部から爆破し、物理的な蓋を致しました。デスゲームが始まるより、もっと前に…」
心はガシューに対する憎しみでいっぱいで、熱くて仕方ないはずなのに、頭が急速に冷えていくのを感じていた。
『(デスゲームが始まるよりもっと前…？)』
ガシューは確か、交換フェイズが始まる前にこう言っていた。
＿＿＿皆様、そんな暗い顔をしてはなりません。勝って生き残るのです。皆様は勝つために生まれてきたのですから。＿＿＿
勝つために生まれた。そう言ったのだ。
けど最初から出口を塞いでいたということは…勝っても出すつもりはない、もしくは誰も勝たせるつもりはなかった…ということじゃ…？
「テメェェェ！！ガシュー！！」
「やめろレコ！」
怒りで我を忘れたようにガシューに殴りかかるレコさんを、ケイジさんがすんでのところで止める。
ガシューはそれを、とても冷たい目で見ていた。
「その行為に、意味などないのです。」
今まで隠れていた首元。
そこにあったのは、私たちと似ても似つかない首輪だった。
誘拐犯側に首輪…？
ホエミーや…ハンナキー……全員…？
なんなの…？何がしたいの…？
「…さぁ皆様、夢を見るのはおしまいにしましょう。勝つのです…！勝者にこそ道は開かれる…！」
＿＿＿＿＿この先が、運命の分岐点。＿＿＿＿＿
翡翠の約束
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ルイ(プロフ) - なうなうみるきぃさん» いつもありがとうございます！把握です！ (2022年11月24日 20時) (
レス) id: bd10cc1afe (このIDを非表示/違反報告)
ルイ(プロフ) - さとりさん» 私的には同じ日に1話ずつ投稿するという風に考えております！ (2022年11月24日 20時) (レス) id: bd10cc1afe (このIDを非表示/違反報告)
なうなうみるきぃ(プロフ) - いつも作品読ませてもらってます！自分的には片方ずつ進めてほしいです。 (2022年11月24日 19時) (レス) @page18 id: 11bb46ad6e (このIDを非表示/違反報告)
さとり(プロフ) - 並行というのはその日カンナちゃんを書いて次の日にソウさんを書くということでしょうか？もしそうなら私は片方ずつを希望します。 (2022年11月24日 19時) (レス) @page18 id: efc4d587e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ルイ | 作成日時：2022年11月9日 17時
