264話 ページ15
「Aちゃんも一緒に行こう！」
『え？』
不意に声をかけられて間抜けな声を出す。
反射的に、弾き出しておいてよかったなと思った。
少しでもそれが遅れていたら、バレてしまっていただろうから。
「あ！今A姉ちゃんボーッとしてたニャン！」
『ご、ごめん…』
拗ねたような顔をするギン君に慌てて謝罪する私を、カンナちゃんやレコさん、ナオさんが笑ってみている。
なんだろう、これ。
「レコさんのライブだよ！ここを出たら…一緒に！」
私の手を握るカンナちゃんに、また何かが溢れそうになった。
『っ…いきたい…！』
希望で溢れている。
これからの希望。
それを期待しても、いいんだ。
『私も行きたいです…レコさん…』
「あぁ…！楽しみにしてろ。」
「やりたいこと、か。」
「ニャン？おまわりさんはないワン？」
私たちの様子を見ていたケイジさんがポツリと呟く。
ギン君はそれを聞き逃さなかった。
思いつかないのか言語化できないのか、彼は唸っている。
「なら…まずはやりがいを探してみる、とか。」
見かねてサラさんが声をかけると、ケイジさんは少し笑って頷いた。
「そうだね…生きる意味、考えて見ようかな。」
「私で良ければ、お手伝いくらいしますよ。」
「……あぁ、言葉通りの意味ね。ありがとうサラちゃん。」
『(……ん？)』
今普通に聞き流したけど…なんかプロボーズみたいだったな。
警察官と女子高生……いや、この考え方はやめよう。
「Aはここから出たら何がしたいんだ？」
『え…？えっと…そうですね。』
急にサラさんに尋ねられて困惑した。
流石にさっきのは私が凄いブラコンみたいだし、それに求められてるのはもっと先…未来のことだろう。
『うーん…最近映画とか観てないので、何か面白そうなのがあったら観に行きたいです。』
「いいじゃないか！」
咄嗟に思い浮かんだだけだけど、割といい返しだったな。
映画と言えば…なんて後ろで話す皆にそんなことを思いながら、不意にソウさんの横顔を見た。
『…ソウさんは、ここから出たらどうしたいですか？』
あくまで二人だけの会話として、少し声を抑えた。
「僕？んー…君の言うように、映画でも観に行こうかな。」
『…なら……』
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ルイ(プロフ) - なうなうみるきぃさん» いつもありがとうございます！把握です！ (2022年11月24日 20時) (
レス) id: bd10cc1afe (このIDを非表示/違反報告)
ルイ(プロフ) - さとりさん» 私的には同じ日に1話ずつ投稿するという風に考えております！ (2022年11月24日 20時) (レス) id: bd10cc1afe (このIDを非表示/違反報告)
なうなうみるきぃ(プロフ) - いつも作品読ませてもらってます！自分的には片方ずつ進めてほしいです。 (2022年11月24日 19時) (レス) @page18 id: 11bb46ad6e (このIDを非表示/違反報告)
さとり(プロフ) - 並行というのはその日カンナちゃんを書いて次の日にソウさんを書くということでしょうか？もしそうなら私は片方ずつを希望します。 (2022年11月24日 19時) (レス) @page18 id: efc4d587e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ルイ | 作成日時：2022年11月9日 17時
