261話 ページ12
『開かないはずが、ない……』
思わず発したその言葉に、ソウさんが頷いてくれた。
「行きましょう…！フロアマスターに、邪魔される前に…！」
カンナちゃんの声を皮切りに、私たちは進み始めた。
進んだ先にはまた…長い、長い階段。
階段を進む足は軽い。
いつもは学校の階段を登るだけでもしんどいのに、希望があれば、こんなに違うんだ。
『(……あれ？)』
私はカンナちゃんとソウさんの斜め後ろを歩いていたはずなんだけど、いつの間にか二人と同じ先頭を歩いてる。
無意識に早足になってたかな…
そんなことを思ってると、不意にあることに気がついた。
扉があるのだ。
何枚も何枚も、一定の間隔で。
「他のフロアに通じてるのかな…？」
私の視線に気づいたのか、カンナちゃんがそう言った。
それに対してソウさんが口を開く。
「恐らくここは、生き残った者だけが歩める勝利の階段……ここまで言えばわかるね？」
『いつデスゲームが終わってもいいように、最後はこの階段に繋がるような設計にしてある…ってことですね。』
「そういうこと。」
「くくく…」
私たちの会話を聞いていたらしい、ケイジさんの小さな笑い声が聞こえた。
「こうなる嫌でも期待しちゃうねー…出口ってやつを、さ……」
ケイジさんのその言葉で、なんだか急に夢から覚めたような、そんな感覚がした。
私たちはこんな悪夢から、早く目を覚まさなきゃいけない。
覚まして、生きたい。
「ねぇ、サラ姉ちゃん……帰っても、また…僕と会ってくれるワン？」
「当たり前じゃないか。」
ギン君に応えるサラさんの優しい声で、彼女が柔らかく微笑んでいるだろうことが分かる。
ギン君が楽しそうに喜んで、私たちの空気が和んでいくのを感じた。
「でも……きっと思い出してしまいますね。」
『！』
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ルイ(プロフ) - なうなうみるきぃさん» いつもありがとうございます！把握です！ (2022年11月24日 20時) (
レス) id: bd10cc1afe (このIDを非表示/違反報告)
ルイ(プロフ) - さとりさん» 私的には同じ日に1話ずつ投稿するという風に考えております！ (2022年11月24日 20時) (レス) id: bd10cc1afe (このIDを非表示/違反報告)
なうなうみるきぃ(プロフ) - いつも作品読ませてもらってます！自分的には片方ずつ進めてほしいです。 (2022年11月24日 19時) (レス) @page18 id: 11bb46ad6e (このIDを非表示/違反報告)
さとり(プロフ) - 並行というのはその日カンナちゃんを書いて次の日にソウさんを書くということでしょうか？もしそうなら私は片方ずつを希望します。 (2022年11月24日 19時) (レス) @page18 id: efc4d587e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ルイ | 作成日時：2022年11月9日 17時
