94話 ページ45
やっぱりケイジさんとは、あんまり一緒にいたくない。
あの人は、危険だ。
人の弱みは全部わかるのに…自分の弱みは、絶対に明かさない。
『(多分ケイジさん…幻影が見えてる。)』
あからさまに態度に出てたわけじゃない。
ただ、私を心配する、あの真っ直ぐな目は。
幻影を見ないようにするんだよ、と忠告したあの声は。
ケイジさん自身が経験してないと、決して出せないものだと思う。
私がこのことに気づけたのは、きっと奇跡だ。
部屋に戻ろうと廊下を歩いていると、後ろから声をかけられた。
「Aちゃん…！」
その声に振り向けば、そこには小走りで寄ってくるカンナちゃんがいた。
『カンナちゃん…どうかしたの？』
「あの…さっきサラさんの部屋の方で大きな音がしたから…何かあったのかと思って…」
『……サラさん、疲れてるみたい…それに、さっきのこともあったから………今はケイジさんが一緒にいるから、心配はないと思う。』
「…そっか。」
『…カンナちゃん、大丈夫だよ。』
「！」
『何も、悪くないよ。』
あまりにも、カンナちゃんが不安そうな顔をするから。
思わず、そう言っていた。
今回のメインゲームでソウさんと協力したカンナちゃん。
サラさんを追い詰めてしまった、と自分を責めていたんだろう。
でも、カンナちゃんのせいじゃないから。
私より少し低いカンナちゃんの頭を撫でれば、嬉しそうに笑いながら口を開いた。
「…なんだか、Aちゃんはお姉ちゃんみたいだね。」
『……それは。』
一瞬カンナちゃんの亡くなったお姉ちゃんのことかと思って、眉がピクリと動いた気がしたけど、カンナちゃんがそれを否定した。
「えーっと、私のお姉ちゃんじゃなくて、なんて言うか…」
『うぅん……お姉ちゃん気質、ってことかな。』
「うん、それ！」
私が唸りながらも言った言葉を、カンナちゃんは肯定した。
思っていたことをわかってもらえたからか、嬉しそうに笑う。
……可愛い。
『そっかぁ…私、末っ子だけどね。』
「お兄さんか、お姉さんがいるの？」
『うん、お兄ちゃんが……えっと、ここに来たのは私だけ。』
不安そうなカンナちゃんに後付けした。
「良かった…」
しばらく話していると、カンナちゃんの部屋の前についた。
『なんか流れで部屋に来ちゃったけど、大丈夫だった？』
「うん！少し休もうと思ってたから。」
『よかった。それじゃあまたね。』
「またね、Aちゃん。」
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ルイ(プロフ) - ライさん» そう言っていただけると凄く嬉しいです！応援もありがとうございます！これからもぜひ楽しんでください！！ (2022年7月27日 8時) (
レス) id: bd10cc1afe (このIDを非表示/違反報告)
ライ(プロフ) - いつも楽しく読ませて頂いています！！ストーリー大好きです…！キミガシネの小説の中でもトップに入るぐらい好きです…更新も早いし一話一話のストーリーも面白いし…これから主様のペースで頑張ってください！ (2022年7月27日 1時) (レス) @page23 id: 6b805845e1 (このIDを非表示/違反報告)
ルイ(プロフ) - kajtuuwnさん» すみません、迂闊でした…教えていただき、ありがとうございます (2022年7月15日 23時) (レス) id: bd10cc1afe (このIDを非表示/違反報告)
kajtuuwn(プロフ) - オリ/フラ立ってます。外して下さい (2022年7月15日 20時) (レス) @page1 id: 08bd233888 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ルイ | 作成日時：2022年7月15日 19時
