85話 ページ36
「サラ…お前まで騙してた、ごめん。」
「ジョー…やめてくれ…！…信じない…私は…」
青い顔のまま、サラさんは呟いた。
「サラは俺に投票しなかった。それでハッキリわかったよ。もう、お前の中で皆は仲間なんだ。だから、力を合わせて…頑張れよ。」
サラさんが唸り声をあげて、涙を零す。
「最後にさ…言いたいことがあるんだ。やっぱさ、男女だとこういうこと言い辛いし、な…＿＿＿大好きだぜ！サラ！お前はオレの最高の親友だ！！」
「ううあああ…」
泣き崩れるサラさん。
大好き、だなんて。
最高の親友、なんて。
それがどんなに嬉しい言葉か。
どんなに温かな言葉か。
だけどそれは、こんな場所で聞きたくなかっただろう。
場所が違えば、思わずこっちまで笑顔になってしまうような。
そんな言葉、そんなやり取り。
「はいはい、もう終わりですよ。うふふ。」
それを問答無用で遮るのが、コイツだよ。
ホエミーはにこにこ笑いながら声をかけた。
「メインは投票で選ばれた佐藤戒。お前は前座だ、さっさと死ね。」
ホエミーは吐き捨てるように言った。
真っ黒な笑みは、ホエミーの不気味さを強調させる。
「いでよ！ミョロミョロ！＿＿＿田綱丈の血液をすべて吸い取っちゃえ！」
ホエミーが命令で、ミョロミョロと呼ばれたホースのようなものは、ジョーさんの身体の腕や胸に突き刺さった。
「かっ…！がはっ…！」
あぁ、やめて。
「あああああぁぁぁ…」
ジョーさんの苦しむ声も、サラさんの泣き叫ぶ声も、何も聞きたくない。
「あはは〜可愛いサラちゃん！そんなサラちゃんにチャンスをあげますね。」
そういいながら、ホエミーは赤いボタンのついた装置をサラさんに差し出した。
「うふふ、このボタンは田綱丈に繋がれた装置の動作に影響するボタンです。」
『(は……)』
「とにかく連打するんです！多ければ多いほど装置に影響し、止まるかもしれません！」
「か、貸して…！」
サラさんはただひたすらに、そのボタンを押し始めた。
無機質なボタンの音と、ジョーさんの苦しむ声だけが耳に届く。
嫌だ、見たくない、目を逸らしてしまいたい。
でもそれは、やっちゃいけないことな気がして。
ジョーさんの声が、どんどん小さくなって。
呼吸音も、聞こえなくなった。
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ルイ(プロフ) - ライさん» そう言っていただけると凄く嬉しいです！応援もありがとうございます！これからもぜひ楽しんでください！！ (2022年7月27日 8時) (
レス) id: bd10cc1afe (このIDを非表示/違反報告)
ライ(プロフ) - いつも楽しく読ませて頂いています！！ストーリー大好きです…！キミガシネの小説の中でもトップに入るぐらい好きです…更新も早いし一話一話のストーリーも面白いし…これから主様のペースで頑張ってください！ (2022年7月27日 1時) (レス) @page23 id: 6b805845e1 (このIDを非表示/違反報告)
ルイ(プロフ) - kajtuuwnさん» すみません、迂闊でした…教えていただき、ありがとうございます (2022年7月15日 23時) (レス) id: bd10cc1afe (このIDを非表示/違反報告)
kajtuuwn(プロフ) - オリ/フラ立ってます。外して下さい (2022年7月15日 20時) (レス) @page1 id: 08bd233888 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ルイ | 作成日時：2022年7月15日 19時
