39の約束 ページ40
『(候補者は優勝する資格がある者…参加者は、このデスゲームに参加した者。)』
それが、偶然であるか必然であるか、の違い。
誰かと一緒にいたことで巻き込まれたり、元々誘拐犯側だったり…
そしてナオさんもまた、ミシマさんという”候補者”と一緒にいたために巻き込まれた”部外者”だった。
それが理由…不正を起こした、動機。
ただの部外者であるナオさんを優勝させないために、殺すために、身代を彼女に送り込んだ。
「これがお前の不正だ！！ガシュー！！」
ピンとした背筋、芯の通った声、ジリジリと焼けてしまいそうなほど熱い眼差し。
自分が正しいという確固たる意思を感じるほどの、自信に満ち溢れたオーラ。
これが天性のカリスマなのだと、場違いにそう思った。
「……くくく…ははははははははは！」
人間味のない笑い声…と言っていいのかも分からない程機械的な笑い声を発したガシューはその後もの凄い勢いで何かを話し始めた。
あまりにも早口で、理解不能すぎて何を言っているのかはよく分からなかったが…どうやらサラさんを中心として、私達を褒めているようだった。
「ごめんなさい…」
ガシューの気味悪さと不正の正体を暴けたんだという安心感で呆けていたが、小さな小さなナオさんの謝罪で、意識をそっちに向けた。
「ずっと…身代のことを黙ってました……どうしても…！！不正を暴けなかった時を考えると…言い出せなくて…！！」
涙を流す彼女だが、彼女を責める道理はどこにもない…ここにいる誰もが、きっとナオさんと同じような選択しかできなかった。
彼女は無関係だったのに…勝手な都合と身勝手で殺されそうになったのだ。
「ナオさんは悪くないです…悪いのは全て、ガシューだ！！」
「答えるんだガシュー…候補者とは…このデスゲームとは、なんなんだ。」
ケイジさんの問いに、ガシューは静かに佇むのみ。
おかしい。
不気味なほど静かだ。
私達は、何かを見落としているような…
＿＿＿約束も何も、私は規約通り役目を遂行するのみでございます＿＿＿
＿＿＿メインゲームで不正が行われた場合、”不正者の死を持って続行”するか、”24時間後にやり直し”をする＿＿＿
『(＿＿＿＿＿＿あぁ、これだ。)』
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ルイ(プロフ) - にしんさん» コメントありがとうございます！応援とても励みになります！これからも楽しんでいただけると嬉しいです！！ (1月16日 8時) (
レス) id: bd10cc1afe (このIDを非表示/違反報告)
にしん - 主人公の心情がよく見えて、すごく面白かったです！ 更新頑張って下さい、これからも応援してます！ (1月15日 21時) (レス) @page19 id: 8474802cab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ルイ | 作成日時：2023年12月24日 18時
