37の約束 ページ38
「当たり前です…！！ソウさん…！！」
きっと皆が同じことを思っていた。その証拠に、皆が見すえる光が、瞳に反射して輝いている。
代表として彼女の名前が呼ばれて、代表として彼女が返事をした。それだけだ。
これが時間的にも気持ち的にも最後のチャンス。
折れて折れて折れて、それでも立ち向かう。
だってそうしなきゃ何も変えられない。何も望めない。
だから私達は今までしてきたように、会話して、議論して、答えを導き出すのだ。
「いいかい、この名簿にはデスゲーム参加者が最後にまで生き残る確率が書いてあるんだ！」
「人工知能でテストプレイを行って勝率を出したと言ってましたね…！」
「勝率表に、まだ見落としがあるのでしょうか…！」
「やっぱり十七人しか名前がないのが気になるよな！？」
「ソウが偽名だったから、結局四人の名前が載ってないんだよな！？」
「カイ、クギエ、ジョー、ナオの名前が載ってないニャン！」
「サラちゃんの勝率が一番高いことと、Aちゃんの勝率が測定不能なのがちょっと気になるよねー…」
人工知能にテストをさせて出した勝率…か。
『そういえば…私以外の名簿に載ってない四人だけが、モニタールームに人工知能がありません…』
「確かに…！逆に言えば、名簿に載ってるのに人工知能がないのはAだけってことになる。」
「じゃあ、A姉ちゃんの勝率が測定不能なのは人工知能がないからってことニャン？」
『いや…その理屈なら、ナオさんやジョーさんも測定不能で載ってると思う…』
もう一枚紙があるとか…？
いや、五人も測定不能がいるなんて、それって正確なデータとは言えない…よね？
「あ…そういえば、ガシューさんが言ってました…元々Aちゃんの人工知能もモニタールームにあったそうなんです。」
『それって…持ち出されたってことですか？』
ナオさんの言った言葉に驚きながらも落ち着いて返すと、彼女は小さく頷いて言葉を続けた。
「確か…一回目のメインゲームの直後に急遽持ち出されたとか。」
急遽ってことは、不測の事態だったってこと…？
もしくは、ガシューに知らされてなかっただけか。
どちらにせよ、持ち出したのはガシューでは無いのだろう。
「それと、その話を聞いた時に一緒に聞いた事なんですけど…モニタールームに居る人工知能には条件があって、最初の試練を生き残った候補者が載ってるって…」
『(候補者……？)』
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ルイ(プロフ) - にしんさん» コメントありがとうございます！応援とても励みになります！これからも楽しんでいただけると嬉しいです！！ (1月16日 8時) (
レス) id: bd10cc1afe (このIDを非表示/違反報告)
にしん - 主人公の心情がよく見えて、すごく面白かったです！ 更新頑張って下さい、これからも応援してます！ (1月15日 21時) (レス) @page19 id: 8474802cab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ルイ | 作成日時：2023年12月24日 18時
