23の約束 ページ24
「サラ姉ちゃん！このスマホ…何か文章が書いてあるニャン！！」
「あぁ、それはカンナの姉が……」
ありがとう
大好き お姉ちゃん
今度はカンナが
お姉ちゃんを守る番
それがカンナの
つぐないだから
カンナの代わりに
カンナの大切な友達を
守って欲しい
『……ばか…』
償いなんて、しなくていいんだよ。
償いをしなくちゃいけない立場じゃ、ないんだよ。
「待ってくれ…これは、カンナが書いたのか…！？」
「カンナちゃんのお姉ちゃんは既に亡くなっている…もしかして、この文章の”お姉ちゃん”は……」
そうだ。
カンナちゃんは命懸けで、貴女を生かそうとしたんだよ。守ろうとしたんだよ。
「………私…なのか…？」
『(サラさん…)』
彼女の顔色は酷く悪い。
そりゃそうだろう、自分を庇って死のうとしているかもしれない少女が今、目の前にいるのだから。
「…はい……」
そしてそれは今確実になってしまった。
”かもしれない”が消えたのだ。
「Aちゃん…私にはAちゃんが何を考えているかなんて、分からない…Aちゃんは私より、ずっと頭がいいから…」
目に涙を浮かべながら、カンナちゃんは私に語る。悲しそうに、笑みを浮かべていた。
「でも…でもね、私にとってAちゃんは大切な友達…！ここでAちゃんに会えたことが、私にとって唯一の幸福だった。」
あぁ、あぁ！
今すぐに私もそうだと叫びたい。
貴方と会えてよかったと、友達になれて良かったと抱きしめたい。
でも私はただ口をつぐんで下を向くことしか出来ない。
惨めで哀れな女が、ここにいる。
「サラちゃんと身代を交換したのは…君だったんだね、カンナちゃん……」
ケイジさんの声が静かな空間に響く。
「君は勝者の間のもしもしボックスを使わずに、三階まで戻ってきて交換したんだ。」
「お…おい、それじゃあ、まるでカンナは……サラを守るために、身代を奪ったって言うんかじゃ…！？」
「あはは…くだらない推理だね。そんなの全然…」
「いえ…確かにカンナは三階のもしもしボックスを使いました。」
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ルイ(プロフ) - にしんさん» コメントありがとうございます！応援とても励みになります！これからも楽しんでいただけると嬉しいです！！ (1月16日 8時) (
レス) id: bd10cc1afe (このIDを非表示/違反報告)
にしん - 主人公の心情がよく見えて、すごく面白かったです！ 更新頑張って下さい、これからも応援してます！ (1月15日 21時) (レス) @page19 id: 8474802cab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ルイ | 作成日時：2023年12月24日 18時
