17の約束 ページ18
目の前が真っ暗になって何も考えられなかった。
私の名前は、呼ばれてない。
その事実に自分の愚かさと不甲斐なさを感じるばかりで、倒れ込んでしまいそうだった。
役に立たない私が、価値のない私が必死に足掻いても、望んだ結果は手に入らなかった。
あの二人が、
何が足りなかった？
これ以上何をすればよかった？
二人を助ける方法が、分からない。
ああ、もう、前には進めない＿＿＿＿＿
「＿＿＿＿＿＿顔を上げてください！！」
希望に満ちた、声が聞こえた。
それは酷く真っ直ぐで、残酷なまでに前を向いていた。
「私達はいつだって、自分のやるべきことをやってきました…！！どんなに過酷でも、立ち止まっちゃいけない…！！」
『(そんなこと、言ったって……)』
「例え誰かが身代だとしても、進むべき方向は同じ…！会話し、議論を進めることなんだ…！！」
ゆっくりと顔を上げる。
生き続けようと決意した表情が、眩しくてたまらなかった。
だから、つい、それにつられてしまって。
『(まだ…終わってない……)』
ここで諦めたら、もう、何も変わらない。
絶望も何も、今は見ないふりをする。
あるかも分からない希望に、縋ってみせる。
「さぁ、運命を皆様の手で掴み取ってください。全滅など、無きように……」
そう言うと一歩下がったガシューを尻目に、皆はカード交換について話し合う。
その中でいくつかの事実が明かされた。
Qタロウさんが交換回数を誤解していたこと。一回目の交換がケイジさんによって行われたものだったこと。四回目の交換で身代をサラさんに送ったのがソウさんなこと。Qタロウさんの最初の試練が監視カメラの映像通りだということ。
そして今は、五回目の交換はサラさんとケイジさんがグルになってやったものじゃないかとソウさんが問いつめていた。
「そんなの全部妄想です…！」
「僕の推理が正しければ、ケイジさんが身代で…賢者がナオさんってところかな？」
「わ、わ、私が賢者ですかぁ！？」
「うん、だから今回はナオさんに死んでもらっていいかな。」
『(……いや、ちょっと待って、ソウさん。)』
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ルイ(プロフ) - にしんさん» コメントありがとうございます！応援とても励みになります！これからも楽しんでいただけると嬉しいです！！ (1月16日 8時) (
レス) id: bd10cc1afe (このIDを非表示/違反報告)
にしん - 主人公の心情がよく見えて、すごく面白かったです！ 更新頑張って下さい、これからも応援してます！ (1月15日 21時) (レス) @page19 id: 8474802cab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ルイ | 作成日時：2023年12月24日 18時
