13の約束 ページ14
わざと間延びしてそういったが、ケイジさんの眉はピクリとも動かない。ただ顔色が少しばかり悪いように見えた。
「で、でも、フェイクムービーの可能性も……」
『じゃあ聞いてみたらどうですか？…信じるために疑うって、そういうことでしょう？』
ギン君の言葉だ。
Qタロウさんをスタンガンで気絶させた犯人がソウさんだと分かって…彼以外に不審な行動をした人間がいないか話し合うことになった時。
言いにくいことでも言うしかない…と言ったナオさんに対して、ギン君が言った。
それが信じるために疑うということか、と。
今は、ケイジさんを信じるために、ケイジさんを疑う。そういう時間だ。
『じゃあサラさん、どうぞ。』
「え…！？」
『サラさん以外が聞いてものらりくらりと躱されるだけですよ。ケイジさんを暴けるのは貴方だけだと思いますけど。』
ね？そうでしょう？
そんな言葉を額にくっつけて、ケイジさんに向けてニッコリ笑った。
「…末恐ろしいね、君は。」
『褒め言葉として受け取っておきます。』
そんな問答の間にサラさんも腹を括ったのか、ケイジさんと向き合った。
「…サラちゃんとは、喧嘩したくなかったけど…ね。ナオちゃんが見た犠牲者のビデオについて話し合おうか。」
サラさんとケイジさんが対立するという構図。
信頼売買ゲームの時も、彼らの仲に亀裂が入った。
その時も今回も、きっかけは私。二人が対立するように、仕向けた。
今回のことはサラさんにしか暴けないという理由があったが、私はいつもこういう立場にいる。
私は二人に恨みか何かがあるわけではないんだけど、どうしてこういう風になってしまうのだろう。
どうしてこういう立場になってしまうのだろう。
……いや、全部私の撒いた種。
「…映像は、本物だ。」
そしてサラさんによって、ケイジさんが暴かれた。
過去に犯人を射殺してしまったトラウマや、それを教育係だった笹原メグミさんが隠蔽したこと。
そして…ケイジさんはもう既に警察官ではないこと。
『(ケイジさんは幻影を見ているんじゃないかって、前そう思ったけど……)』
もしそれが真実なら、多分、その過去のトラウマに関係があるんだろう。
そしてケイジさんの話が終わったところで、ハンナキーからそろそろ決選投票に残る人物を決めるべきだと言われた。
今回は役職交換を推理する時間が必要…さっき無理やり私の話を止めて正解だった。
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ルイ(プロフ) - にしんさん» コメントありがとうございます！応援とても励みになります！これからも楽しんでいただけると嬉しいです！！ (1月16日 8時) (
レス) id: bd10cc1afe (このIDを非表示/違反報告)
にしん - 主人公の心情がよく見えて、すごく面白かったです！ 更新頑張って下さい、これからも応援してます！ (1月15日 21時) (レス) @page19 id: 8474802cab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ルイ | 作成日時：2023年12月24日 18時
