始まりが引き起こす。 ページ1
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まだ陽が明るい。まぁ、夏だから当たり前なのだが。
ふぅ、と腕をまくりをした手を下ろす。
暑い夏の日。
「また、最高記録、更新しちゃったのかなぁ。……あっつい」
Aはそう言いながら、空を見た。
雲一つない良い天気。真っ青な空。
左手に持っているのは携帯で、そこから最近一位になったという、J-popの恋愛曲が流れていた。
授業の始まりを告げる鐘が鳴る。
途端に、校庭など外に出ていた人達が校舎に吸い込まれるようにして、入って行く。
Aもそれに続こうと、携帯の電源を切り、向かう。
「いたっ」
しかし、Aは、校舎に入ることが出来ず、弾き返されてしまった。
「何これ……」
そして、Aが入ろうとした空間には、下駄箱のある玄関口ではなく、ただただ黒い何もない空間があるだけだった。
「っつ……」
声を出す暇など空間は与えてくれなかった。
Aは、その黒い空間に呑み込まれてしまった。
「ごめん。でも、それが君の運命だから……」
そんな声が聞こえた気がした。
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犬愛し隊長(プロフ) - とっっっても面白いです!更新頑張って下さい!!応援してます! (2016年7月11日 21時) (レス) id: 1d1312416f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紅白@色んな小説サイトに投稿しすぎた | 作成日時:2016年5月21日 23時