【刀剣乱舞】けっこう、笑って生きていきます【ブラック本丸】 (ページ13)

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10-1 学校！ページ13

Aの通う中学校は道路に面し、平地にある。

Aは中2。バレー部に所属している。

今は4月。

つまり、新入部員が来るのだ。

最近の気になることはもっぱらそれだった。

厳しくしちゃいそう。

いやいや、甘すぎるかも。

ああ"あ"あ"、どうしよう(´･_･`)

門のところに先生が立っている。

『おはようございます』

「おう、おはよ…夏目！荷物置いたら、お前校長室来い！」

『え"っはい』

何も問題起こしてませんけど⁉

なんでやねん(￣Д￣)ﾉ

思わず、エセ関西弁が出動した。

だが、言われたからには、行くしか…(´･_･`)

『おはようございます』

「おお、来ましたね。ま、座ってください」

『はあ…。失礼します』

めっちゃふっかふっか‼

いいもん使ってんなあ！パイプ椅子とは違うわ。

『それで先生。お話とは?』

「うむ。君、審神者試験に受かったらしいじゃないか。おめでとう」

『お褒めいただき、光栄です』

受けてないけどな‼

「そこで君、もう学校に来なくて良いです」

『…はい？』

いきなり何を言うんだこの人は(＾ω＾)

え、どゆこと⁉

「いやいや、退学というわけではない。君は優秀だから我々としても実に残念なのだが、籍はこのままで、審神者となってもらう」

『はあ…』

「まあ、いわゆる特別措置です。申し訳ないが、政府直々の決定事項だ」

『では、それはいつからなのですか？』

「いまからだ」

『…ん⁈ え、どういう』

「校長。そろそろよろしいでしょうか」

Aの声を遮るように扉の奥から声が聞こえた。

校長が急いで扉を開ける。

「は、はいっどうぞ！」

「失礼致します」

学校のトップの校長を使うとは…。よほど偉い人なんだろう。

入ってきたのは、黒ずくめの男女だった。男は山高帽、女はつばの広い、黒い帽子のせいで顔がわからない。

「A様は、審神者となられましたので、本丸を持っていただきます」

「表の車にお乗りください」

無機質にそう言うと、女がAの腕を、男がAの荷物を掴んで歩こうとする。

引きずられながらもAは校長に叫んだ。

『こーちょー！今までありがとうございました！いってきます！』

「っ、ああ。いってらっしゃい」

校長は言葉に詰まったが、にっと笑い、手を振った。

「かわいそうに…。いい子だったのに…」

校長は、ひとり、目元を抑えた。