猫田くんの外側 ページ43
side荒木
何言ってんだと止めようとした時だった
どう見たってこいつの演技は完成されているのだからと
しかしAは目を丸くしたと思えば真剣な瞳に変わった
｢何がダメだった？｣
杏｢んー、難しいことはよくわからないけど
楽しそうじゃなかった。｣
そりゃ当たり前だろ、それ悲しい話の台本だ。楽しそうにやるわけないとみんな思ったのだろう呆れたような顔、しかしAだけは違かった
｢それはつまらなそうってこと？｣
杏｢うん！A音楽の時はすっごく楽しそうでキラキラしてた！
でも今はなにか抑えてるように見えた、曇って見えたかなー。
あ！わかったー。
Aはなんで抑えて演じ続けてるの？｣
。
。
sideA
抑えて演技し続けてるの？それは今まで見抜かれたことのない事だった
それは過去に溯る。
昔、男の子に告白されまくった時期があった
その時女の子に言われた言葉。男なのに気持ち悪い。
その時から俺は無理に女好きを演じたヒロイン気質な女が嫌いにもなった
自分を騙して理想の男になった
中学生の時、歌に出会った。うたはじぶんをつたえる唯一のメッセージ。
どんどんのめり込んで俺は認めて貰えた。
自分の伝えたいことをありのまま伝えられる歌が大好きだった
大人になって仕事を手に入れて演技を好きになった。
役になりきることが出来たから。たくさんの評価を得た
みんなに注目された。偽物の自分が嫌いだったから違う誰かになれることは楽しくて嬉しくてキラキラしていた。
体が役に奪われる感覚、自分じゃなくなる感覚は楽しくて。楽しいと思うほど演技も好きだった
でもある日主演女優にいわれた。主役でも無いのに目立つな、調子に乗るな。
また女が嫌いになった。そしてその日以来本気で演技をしなくなった。自分の偽物の俺を常に深く体に入れ込み、入りにくくした
周りより少しとび出た存在の俺を周りは評価した。
まわりより少し出来るくらいが丁度愛される。それを学んでしまったのだ
歌では頂点に行きたい、でも演技は怖いから愛される範囲でいい。
本当は愛されたがりの僕は、それを選んでそこに立ち止まった。
幸いその程度でも日本ではやって行けるし、トップにも行けたから。
でも、確かにつまらなかった。
｢･･･そんなふうに見えましたか？｣
杏｢うん。Aつまらなそう、歌のこと話してる時が1番俺好きだよ｣
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はな - こんにちは オンエア初めて見るんですけどとっても分かりやすいです。めっちゃ面白いので、頑張ってください！！応援してます！！！！！ (2018年10月21日 19時) (
レス) id: ee2de468cc (このIDを非表示/違反報告)
momo(プロフ) - テスト週間でスマホ没収されてて占ツク開けない間に神作品ありがとうございます！一気読み最高でした。これからも更新頑張って下さい！ (2018年10月3日 19時) (レス) id: afb06b4870 (このIDを非表示/違反報告)
ワイモイ - キタコレェェェェ！マジで最高！(*≧∀≦*)ゆめのさんは誰推し？私はミヤ推し！(ゝω・´★)更新頑張って！ｷｱｲﾀﾞｰd(⌒ー⌒)! (2018年9月30日 9時) (レス) id: bc7da5b929 (このIDを非表示/違反報告)
幽管の少女 - すごく面白いです。応援してます。あと、誤字見つけました 猫田君説得する？の霞の「うん。まあ慣れてるっちゃ慣れてるかな」のところが橘になっていますよ (2018年9月28日 23時) (レス) id: fe20b1e50b (このIDを非表示/違反報告)
りこ(プロフ) - すっごく面白いです！七緒とか志朗の話が見たいです！ (2018年9月28日 0時) (レス) id: 67441ac943 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆめの | 作成日時：2018年9月23日 12時
