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「どうやった？」
「……………」
「おーい、Aくん？」
「あ…はい」
「ど？ボールが届けられる感覚は」
「…最高です」
「見つかった？自由なバレー」
「…はい」
誰かに次はインナーでいくと話したわけでは無く、インナーを打ちたいと思った時に丁度良いボールが届いた
「たのしい」
「フッ、やろ？」
「はいっ！！」
バレーを何年もやってきて、今バレーではなくWSにハマった瞬間だと思った
「A？」
「ん？」
「どうした？」
「俺、WSにハマった」
「は？」
「ううん、なんでもない！続きやろ！！」
「おう…？」
今は早く一本でも多くのスパイクを打ちたくてたまらなかった
ポジションシャッフル中の今はMBだけど…
練習終わりのストレッチ中、急に佐久早さんに声をかけられた
「ねえ」
「はい」
「さっきの宮の話、なに？」
「…俺WSの良さを分かってなかったんです」
「は？」
「WSなのにスパイク打つのが怖い時があって…。色々な人の様子や状況を見て、もしかしたら俺にトス上がらないかもってビビってたんです」
「それで？」
「昨日侑さんがトス絶対上げるから好きな所に跳んでみなって言ってくれたんです」
「…………」
「そしたらボールが来て驚きました、でも驚きよりワクワクが勝りました」
「ふーん」
「って話しすぎですよね、すみません」
「いいんじゃない？」
「へ？」
「良さ、分かったんでしょ」
「はい」
「ならいいんじゃないの」
「…？はい」
「とりあえず若利くん倒したんだから、全国で活躍しなよ」
「！っはい！！」
佐久早さんからの思わぬ言葉に驚きつつも笑みが溢れた
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作者名：まー | 作成日時：2023年4月14日 11時
