Hello【S×O】 (ページ16)

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智side

点滴を挿して2時間くらいした頃、魘されながらも寝ていた翔の目がパチと開いた。

「お、どうした？」

翔『トイレ…』

それを聞いて、キッチンで何やらやってた潤もこっちへ来た。どうしたらいい？と視線を送ると、

潤『点滴入ってるから行きたくなるよね…先輩抱っこでいけます？多分歩くのは無理だと思う。』

「よし、じゃあ抱っこで行こう。いい？」

翔『うん、だっこ』

トイレのドアを閉めるときに、潤からおむつを渡された。
まじかぁ…、納得してもらえるかな…笑

「もう出ない？」

うん、と頷いた翔は踏み台から降りてパンツとズボンを履こうとする。翔の顔の前でおむつをヒラヒラさせて、翔の目線に合うようにしゃがむ。

「翔、こっちにしようか。お熱しんどいから。」

翔『なんで？翔くん、もう赤ちゃんじゃないよぅ』

「うん、知ってる。けど、お熱あるのにここまで来るのしんどいでしょ？」

翔『んぅーわかんないー』

僕が言ってる事が伝わらないと、わかんないと泣き始めてしまう事が多い。熱が高いのに泣くなんてしんどいだろうに。とりあえずパンツとズボンを履かせて、抱きしめた。

「翔？じゃあこうしよう。おむつ履いてても、トイレに行きたい時は、おいらに教えて？連れて行ってあげるから。」

『翔くん、トイレで、できるもん、』

「うん、わかった。一応しとこう。」

半ば無理矢理になっちゃったけど、このままトイレにいても翔にとって悪影響しかない。潤を呼んで、点滴を持ってもらう。リビングに戻って寝かせると、またすぐに眠ってしまった。