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父様が亡くなってから、宗家と分家の関係が少し悪化した。
ヒナタは自分のせいだ、と塞ぎこみ、部屋に籠ってしまったらしい。あれから宗家の屋敷へは行っていないので、これは使用人から聞いた話だが。
分家の中にはヒナタを逆恨みしている者もいるようで、彼女は前よりも肩身の狭い思いをしているそうだった。
慰めにいかないのかって？いやまあ今すぐにでも会って抱き締めたいぐらいだが(そこはブレない)、今俺がヒナタのところに行ったところで、気を使っていると思われるだけだ。下手にそんなことをすれば、彼女は余計に苦しい思いをしてしまう。
俺だって、父様が亡くなって悲しくないわけない。だが、こんなところで立ち止まる訳にはいかない。
父様は、俺が誰かを恨むことを、望んでいるはずがない。宗家と分家の関係が悪くなることを、望んでいるはずがないのだ。
だから俺は修行を続けるし、宗家とも今まで通りに接していくつもりだ。
*
父様のお通夜には、沢山の人が訪れた。ヒーローやら、お偉いさん関係の人たちが悲痛な面持ちで、中には涙を流す人もいた。俺は押さえつけていた悲しい気持ちが溢れ出しそうだった。
「おや、君は……」
「…！」
中庭に一人佇んでいると、声をかけられた。振り返ると、そこにいたのは、まだ少し若いオールマイトだった。
「オール、マイト…」
「君がネジ少年、だね」
「…はい」
なぜ俺の名前を、と問えば、オールマイトは少し寂しそうに笑った。
「ヒザシ様から、よく君の話を聞いていてね」
それから、オールマイトはいろんな話をしてくれた。
「君のことを、才能に溢れた子だと仰っていた。いずれ、日向の名を背負うヒナタ少女を護り、そして分家と宗家の力を合わせ、生きていくであろう未来を見た、ともね…」
「父様が……」
俺に対して厳しくも優しく接してくださった父様。俺のことを誰よりも認めてくれていたのは、他でもない父様だ。
「辛いだろうけどね、ネジ少年、私は君と会ってみてわかったよ。君は強い。けどね、時にその強さが自分を追い込んでしまうこともある」
視線を下に落とし、慈愛に満ちた表情で、オールマイトは話した。
「辛いときには、我慢してそれを忘れようとしなくていいのさ」
＿＿父様が亡くなって以来、初めて俺の目から、涙が溢れた。
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重雲ガチ勢 - NARUTO大好きなのでありがたいです。応援してます。お体にきおつけつつ頑張ってください。長文失礼しました (2022年8月4日 9時) (
レス) @page15 id: 08d29828be (このIDを非表示/違反報告)
鹿 - いきなりすみません。凄く面白かったです！これからも更新頑張って下さい！ (2020年5月18日 0時) (レス) id: b3bd35e2a0 (このIDを非表示/違反報告)
海道蓮(プロフ) - 名無しさん» コメントありがとうございます！一年以上も放置してすみませんでした！！これからまた少しずつ更新を再開していきたいと思います。これからもこの作品をよろしくお願いします！ (2020年3月10日 23時) (レス) id: 3f508cdd1a (このIDを非表示/違反報告)
名無し - ここ最近で一番楽しみな作品です！更新待ってます！ (2019年4月11日 3時) (レス) id: 3a7efa2132 (このIDを非表示/違反報告)
海道蓮(プロフ) - AYAAYAさん» コメントありがとうございます！時間を見つけて更新しますので、これからもこの作品をよろしくお願いします！ (2019年2月6日 22時) (レス) id: 3f508cdd1a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海道蓮 | 作成日時：2018年11月21日 23時
