繰り返した夏を終わらせた少年少女と小さくなった名探偵達

5話 ページ5

私はペラペラと最近のニュースを見ていた

当たり前だけどやっぱり、私達のことは書いてないんだなぁ…まぁ、書かれてたらそれはそれで大問題だけど

そう思いながらペラペラめくっていると少し違和感を感じた


「あれ…そー言えば…」

シンタロー「ん？どうかしたのか？」

「シンタロー。あ、いや、最近あの高校生探偵見てないなーって思って」

シンタロー「あぁ…そんなことか…」


そういってシンタローはまたスマホに目を落とした

私はそんな態度に多少イラッときたものの、いつものことなのでスルーしてまた新聞を見ていく


でも、ほんと珍しいな〜

多分春ごろまでは一面程じゃないけどそれぐらい飾ってたのに

最近ではおじさんの探偵がよく新聞に取り上げられてる

あの、おじさんって名前なんて言ったっけ？


「シンタロー。最近有名なおじさんの探偵って名前なんて言ったっけ？」

シンタロー「あ？…毛利小五郎のことか？」

「そーそー最近になって有名になってきたよね前までは全然見かけなかったのに」

シンタロー「そうだな。最近では結構な数の事件を解決してるらしいぞ
前までは誰も聞いたことなかった名もない探偵だったのにな。ネットでも結構有名だぞ。」

「へー」


流石、ネットやりまくってるだけあるね。

私はそう思いながら次のページをめくったらでかでかと一面を飾った記事があった


見出しには大きく



【怪盗キッド新たな予告!!次に狙うは…】


って感じに書かれていた


「怪盗キッド…最近巷を騒がせてる怪盗だよね。確か」

シンタロー「そうらしいな。…てか、また性懲りもなく脅迫状送ってんのな。あの怪盗」


シンタローがそう呟いた時に横からヒビヤ君が訂正してきた


ヒビヤ「脅迫状じゃなくて予告状だよ。ジャージのおじさん」

「あ。ヒビヤ君。」

ヒビヤ「年寄りが何見てんの？」

「年寄りって…(苦笑)」


相変わらずだなぁ…


ヒビヤ「てか、今時怪盗なんてダサいってヒヨリも言ってたよ。ヒヨリはそんな怪盗なんかよりもあのおばさんの方がよかったみたい。…まぁ、僕も怪盗なんて微塵も興味なんてないけど」


小学生ならもうちょっと怪盗って興味あるって思ってたんだけど私の偏見だったのかな？

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