殺し屋と解体屋の日常【Diner】

ベッヒャーアイス。 ページ21

澪side


解体屋(ｽｸﾗｯﾊﾟｰ)というのは残酷なものだ


頭のおかしさで言ったらキッドみたいなものから、柊みたいな真面目なのまでいる


彼らが扱うのは死んだ者だけではなく、これから死ぬ者も扱う




出血し過ぎないように皮を剥がし、爪を剥ぎ…これ以上は気持ちが悪いからよそう


とことん死ぬ寸前まで可愛がってから殺して、掃除屋(ｸﾘｰﾅｰ)を呼ばすなんて奴もいれば



すぐ殺して、解体、掃除までしてくれる奴もいる



柊は後者だ


私的には掃除屋(ｸﾘｰﾅｰ)との兼業なんじゃないかとも思っている



『今日は死んでるの？』

｢らしいね｣



彼女は優秀、汚さないし回収もしてくれる


その分代金は高いが、その対価に値する仕事ぶり


それに可愛いし、性格もいい



権力が強いものから特に依頼が入るとか



そんな優秀な奴の仕事を見るのは楽しい



｢解体屋のフロッピか｣


そう聞いた男はいかにも下っ端なやつだった


私のことを聞いてから、品定めをするような視線に少し苛立ちを覚える



やっちゃいたい




けど、これは依頼主だ狩ってしまえばお金が貰えない無駄足になる


柊はバックから解体道具をだし、血を全く出さずに綺麗に仕事を終える



黒い袋に丁寧に丁寧に


『相変わらず、丁寧に仕事するねぇ』

柊｢そりゃフロッピですから｣


そう言うと袋を担いで倉庫を後にする


しかしながら、あの男の視線はなくならない



『さっきから、ウザイんだよね

殺してもいいよね？』


｢駄目だよ、まだお金もらってないもん｣






こんな雑魚の依頼はもちろんキャッシュだ



現ナマが貰えるからぐらいの理由しか雑魚のを受ける理由が無い




いや、柊はいい子だからそう考えてないかもだけど



｢仕事が早いな｣


あんな視線を浴びせてた割に先に金を渡した男


私がそれを見逃すはずがなかった



その金が柊に渡った瞬間、私はナイフを取り出した


次の瞬間には男の首は綺麗に飛んでいた


その傷口から出た液体は私の白いブラウスを汚す

柊｢相変わらず、手が早いね｣

『澪ですから』


柊は私から血を払おうとする


しかしそれは広がるばかり


男を見れば既に倒れており、血溜まりが出来ていた



『スッキリした』


柊｢スッキリしたのはいいけど、仕事が増えたんだけどな｣


『お金は払うよ…友達割引使っていい？』


仕方ないな、分解は手伝ってよねと柊は笑っていた

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