2014 ページ17
気がついたら朝になってた
窓から日が差してる
それがなんとなく心地よくて
カーテンを開けて電気を消し
横になった
日に照らされながら
眠りについた
・・・・・・・・・・・・・
ぶーｯ．．．ぶｯぶｯ．．ぶーｯ
突然の着信音に目が覚めた
今日はオフのはず
携帯を除くとそこには
大野さんの文字
思わず、飛び起きた
「は、はいｯもしもし」
О「おう、今大丈夫か？」
「え？ぁ、はい、大丈夫です」
柄にもなくなんとなく改まった
大野さんの声
О「これから、飯くわねぇ？」
「これからですか？まだ、昼間ですよ？」
О「その、松潤に、ワインもらってさ
うちに、魚も、あるし
昨日のお詫びもしたいし」
少しずつ声が小さくなり
モゴモゴ話してる声に
笑いそうになった
ほんと、かわいいな
「あなたからのお誘いならいつでも乗りますよ」
何年、誘い続けたと思ってるんですか
О「おう、じゃ、まってる」
「はい」
・・・・・・・・・・・・・・・・
大野さんの家初めてだな
住所はこっちの方なんだけど
マンション多いな
男1［ね、そこの子、困ってる？
お兄さんが教えてあげようか］
ぁ、やばい
そう思った頃には遅くて
いつの間に三人に囲まれてた
「俺から、離れてもらってもいいですか」
震える声で、必死に
低い声を出す
男1［あれ、男だった？
ちょーかわいいのに
まぁ、でも顔良ければおとこでもね］
男2［だな笑］
男3［お兄さんたちといいことしに行こうよ］
そう言いながら下から上までジロジロ見られる
昔と一緒だ
昔も、こうやって
絡まれて
震えて、何もできなくて
路地裏で脱がされて
通りかかった人のお陰で
未遂で終わったけど
怖かった
今もそう
震えて動けない
固まってると掴まれる腕
また、連れて行かれるｯ
「ぃゃｯ」
О「ねぇ、なにしてるの？」
「ぁ」
その声を聞いた瞬間
足から崩れ座り込んだ
男2［えー、ちょっと大丈夫？］
聞こえないふりをして
そう言いながら私に手を伸ばす
横から手が伸び
その手が弾かれた
О「俺のに何してんだって聞いてんだよ」
気がついたら大野さんは
私と男の間に立ち睨んでいた
背丈は、小さいのに
頼もしい背中を見ていると急に
頭が冷静になっていく
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作者名：O.Shi | 作成日時：2023年8月8日 20時
