S・S ページ10
早朝5時ぐらいだったと思う
眠りに落ちてから2時間ぐらい
智くんのうめき声で目が覚めた
起こさないように
耳で体温を測ると
40℃を超えていた
いったん、起こそうか
迷っていたときに雅紀が気がついてくれた
現状を伝え起こそうとすると
和も気がついてくれて
氷マクラを作りに行ってくれた
A「おおちゃん、おおちゃん」
О「ん"ｯはぁ··はぁ··」
目を覚ました智くんは
辛そうに息をして虚ろだった
A「大丈夫、大丈夫、」
そう、言いながら雅紀が背中をさすっていると
おもむろに智くんが俺の手を握った
О「しょぉくん」
弱々しく呟き
俺の手に頬ずりした
S「大丈夫、どこにも行かないよ」
親指で、頬を撫でてやると
小さく微笑んだ
N「はい、氷枕作ってきましたよ」
M「ん、？どした？」
和が戻ってくると
潤がやっと目を覚ました
S「熱上がっちゃって
うなされてたんだ」
M「そうか、ぁ、着替える？
汗すごいじゃん、蒸しタオルと
着替え持ってくるから」
A「そうだねおおちゃん
潤が、ベタベタするの綺麗にしてくれるって」
至れり尽くせり
本当に、智くんのこととなると
みんな、智くんを甘やかす
まぁ、でも、メンバー誰がなっても
こんなふうに甘やかすかもしれない
そんな、こいつらが
おれは、好きだ
何度でも思う
この四人とメンバーになれて
本当に、よかった
M「ほら持ってきたよ」
A「おりがとう
じゃ、おおちゃんばんざいして」
大人しく眼の前でバンザイさせられて
着替えさせられてる智くんを見てると
笑っちゃいけないけど
子供のように、可愛くて、笑っちゃう
N「スッキリしたね智
おいで、和くんがギューしてあげますよ」
О「んー」
素直に抱き着く智くん
体力の限界なのか
甘やかされて落ち着いたのか
和の胸の中で再び眠りに落ちた
S「しんどそうだな」
A「この調子だとしばらく辛いかもね
能力回復に後2日はかかるでしょ？」
M「まぁ、完全は2日だろうけど
すこしでも、回復すれば
少しなら使えるかもな」
S「俺の温の能力は
人に使いたくないからな」
N「大丈夫ですよ」
悟くんを抱きしめながら
和が言った大丈夫の言葉が
智くんの穏やかな寝顔を見ると
根拠もないのに
なぜが、納得した
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作者名：O.Shi | 作成日時：2023年8月1日 1時
