瞳の奥 2 (ページ40)

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M・J ページ40

岡「え、嘘だろ？」

M「俺等本気ですよ」

岡田くんが、智さんを、忘れた
いや、記憶を消された？

N「能力者、」

S「だな」

記憶を扱う能力

ま、それしかないよな

「あの、」

S「あ、さっきの」

「隊長が、大野は無事だから
　回復次第、任務に戻ってくれと伝えてほしいと」

A「上の人に会いに行こうよ」

M「は？」

N「ですね、ここまで来たら直接」

岡「いや、お前ら」

N「あなたは、忘れたかもしれませんが
　我々にとっては
　大切な、仲間なんです
　俺は、俺はまだ、
　あの人に気持ちも伝えてない」

和、そうだよな
このまま何もせずさよならなんて

M「行こう、俺も言いたいことがある」

S「よし、行こう、」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

すぐに部屋に戻り
スーツに着替える

メガネを外したまま
エレベーターに乗り最上階へ

S「じゃ、いくよ」

N「はい」

翔さんが、ノックをして
翔さんを先頭に部屋へ入る

S「失礼します」

N,M,A「失礼します」

「ぁぁ、A班か
　まさか、ここまで来るとはね
　しかも、目まで隠さず」

この人が、一番上の人間
妙な緊張感が部屋中を埋め尽くす

S「大野のことで」

「うん、知ってるよ
　選んでいいよ
　このままこれまでの記憶を失うか
　それとも、僕に一生従うか」

そう言うとメガネを外した

この人も能力者、

なんなんだ、この、強そうでもないのに
勝てないと思わせる重圧感

N「これまでもこれからも従いますよ
　でも、その代わり
　大野に合わせてください
　大野と、一緒にやらせてください」

「うん、そうだな
　でも、これはな、大野が選んだ道だ
　この組織のストックとして眠り
　いざ、というとき、この国の兵士になるんだ
　これは、立派なことだ、
　限られた人にしかできないことだ」

ストック、そんな、消耗品みたいに

「絆だとか仲間だとか言って
　忘れているみたいだけど君たちは
　この組織で作られた
　この組織の所有物なんだよ
　逆らうものは要らない」

S「ｯ分かりました
　ですが、大野に合わせてもらえませんか
　大野と話をさせてください」

「まぁ、会うだけなら構わないかど
　話すことはできないだろうね」

M「それはどういう」

「見ればわかるよ
　地下の一番下の階に向かいなさい
　研究者を向かわせとく」