瞳の奥 2 (ページ28)

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S・S ページ28

隊長からの内線があったのは朝11時

今は、夜の6時

そろそろ、名前を授かる儀式がある時間

でも、智くんはその儀式要らないから

そろそろ、戻って来る時間だ

なんか、いいにおいする？

S「カレー？」

M「晩飯できたよ、今日は、カレー」

A「おそいね、」

N「もう少し待ちましょう？
　智のことですから、
　ゆっくり帰ってきてるんですよ」

A「迎えに行く、？」

受かったのかもわからないけど

みんな、受かってる前提で話をする

誰も、想像したくないんだ

智くんを失うことを

M「いや、待とう
　智さんが決めることだよ」

その言葉でまた静になる

その場に響くのは時計の音だけ

時間だけがどんどん過ぎていく

気がついたら夜の10時

部屋のチャイムがなった

雅紀が慌てた足音を立てながら玄関へ向かう

A「おーちゃんおかえ、、だ、だれ？」

その言葉が聞こえほか三人も慌てて玄関へ行く

N「ぁ、風間」

M「お前何でいるの」

この二人の同期らしい人だった

風「今回、卒業試験を手伝った
　学生の管理もしてるから」

M「智さんは？」

風「そのことで、話があって」

S「中入ってもらおう」

A「そうだね」

とりあえず中に入って

座って話をすることに

N「それで、？」

風「大野さん、合格はしたよ
　皆との経験もあるからか
　さすがって感じだった
　でも、最後の試験、俺は中には
　入れなかったんだけど
　終わったあと、全くもって雰囲気が変わった
　大野さんが部屋から出てきた
　とりあえずシャワー室に入れて
　他の学生とは別室で表彰して
　鍵を2つ渡してから、少し考えて
　部屋から出ていったんだけど
　おそらく、今日は一人の部屋に行った」

雰囲気が、変わった？

まさか、青か、？

いや、まさかだよな

青はもう居ない

だとすると、この試験で
智くんの中でなにかが変わった

風「学生のメンタルケアは、俺の担当だけど
　大野さんの場合生活も見てないし
　未知すぎて、他の試験官も
　要注意で見ていた
　最後の試験の試験官によると
　始まりは棒立ちでなかなか動き出さなくて
　周りが倒れていくことで
　流れた血を見て青ざめて
　それから、自分へ攻撃が後ろから来た瞬間
　大野さんの空気が変わって
　機敏に動き出したって」

N「俺、行ってくる」

M「まて和
　今日は、待ってやろう、な、？」

N「やだ、やだよ潤くん」

和はそう言うと一筋涙を流した