瞳の奥 2 (ページ24)

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О・S ページ24

和くんに誘われて
隠れながら、カメラに注意しながら

外に出る

О「かずくん、どこいくの？」

N「すぐそこの公園ですよ」

О「公園？」

N「そ、公園」

数くんについてあるき
公園につくと、

かずくんはブランコに座る

N「智も、座って」

О「ぁ、うん」

座ると、キーっと音がして

ゆれる

N「少しだけ空を見上げて
僕の話を聞いてもらえませんか」

見上げると
雲が晴れた満天の星空

N「昼間のブランコは、子どもたちに人気で
　空いていません、だから、
　よく、夜にこうやって座るんです
　僕等は、ブランコに並んだり
　遊ぶことに全力を尽くすということを
　してこなかった、
　親から愛されるなんてこともありません
　作られた人間ですからね」

О「うん」

N「でも、我々が殺している人間は
　親に愛されたかはわからないけど
　幼い頃は、公園でたくさん遊んで
　友達と学校で馬鹿やって
　悪さして怒られて
　そんな日々を過ごしてきたんです
　大きくなるまでこんな危険な
　世界とは円がなかったんです」

想像してみた

かずくんが言うように

子どもたちが遊ぶ姿を

N「なかには、自分の意志ではなく
　気がついたら巻き込まれていた
　騙されていたなんて人も
　いると思うんです
　元から悪い人なんてほんの一握りなんです」

О「だまされる、？」

N「はい、外の世界では、騙して騙されて
　そんな、駆け引きが沢山あるんです
　僕らの世界では、従うだけですが」

О「難しい世界なんだね」

N「はい、そんな難しい世界を必死に生きて
　生き抜いて、気がついたら
　僕らに殺されているなんて、ざらじゃない」

僕には、和くんの話が難しくて
良くわからなかった

でも一つだけわかること

N「必死に生きてる人間を
　殺すって、どういうことなのか
　時々、考えてしまうんです」

かずくんは、人間からたくさんのことを
感じ取り、それに耐えながら

今の仕事をしているということ

僕ももう少しで、試験がある

そこでは、本当に、生徒同士で殺し合うらしい

これを皆、乗り越えてきた

それは、青も、

О「俺、A班が好き
　あの、温かい空間にいると
　人を殺すことに、抵抗ができた
　俺が一人になってから、殺してないけど
　体は勝手に動くと思う
　訓練してるうちに
　体が思い出しているの」