A・M ページ42
昨日やらなかった任務を
今日、行く
だから、いまは、白が部屋にこもってる
潤が作ったサンドイッチを渡しに行くついでに
話してこようと思う
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ｺﾝｺﾝ········
無視、だよね
A「白？お昼持ってきたよ
最近、顔見てないからさ
少しだけ話そうよ」
········
おおちゃん、今日は、
僕もしつこいよ？
A「白が、治療したくないなら
したくないってはっきり言ってもいいんだよ？
そうやって、黙ってちゃ青も俺等も
白の気持ちがわからない
怖いなら怖い、嫌なら、嫌、
迷っているなら迷ってるって
教えてほしいな
もう、ひとりじゃないんだよ」
ここまで、言うと
中から音が聞こえ
扉があいた
油絵の独特な匂いが
一気にただよってきた
こんなところでずっと休憩もしないで
ずっと、描いていたのかな
いちど、出よう
A「こっち来て
一緒に話そう
翔ちゃんも潤も、和も、
待ってるよ」
手を差し出すと
顔は上げずに
汚れた手で、ゆっくり
俺の手を握った
おおちゃんの手は、元々細くて、小さい、
でも、最近は、前よりも細くなった
強く握ると壊れてしまいそうで
優しく握り返した
手を引き、リビングまで連れて行く
S「智くん、久しぶりだね」
本当に皆が居ることに気がつくと
俺の背中に隠れ服をつかんだ
N「誰も攻めてませんから
こっち来て座りましょう
お昼一緒に食べましょう」
M「今日、コロッケサンドなんだけどさ
具は智さんが好きな
カレー風味にしたんだ」
O「僕は、よわいんです
あおのみたいに、できない
あおが、できる前
うまく、能力がつかえなくて」
何を思ったか、俺の後ろからは動かず
ぽつぽつと、話し始めた
僕らは止めずに黙って聞くことにした
O「特に、みずは、なんども、機械を
駄目にしたり、空は、もとに戻せなくて
何度も怒られてぶたれて、
それもエスカレートして
刺されたり、して、再生は使えても
高熱が出るし、治癒も使えても
前は体を癒せても熱を下げられなくて
高熱のまま、一対一で、授業を受けたり
実験を受けて、研究されたりしてて、
それで．．．パニック起こすようになって
それから、水と空が使えなくなって、
記憶も飛び飛びになって
気がついたら、青がいたみたいで
カウンセリングの、先生が
教えてくれた」
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作者名：O.Shi | 作成日時：2023年6月9日 1時
