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『お兄ちゃんのとこ行くのにおじちゃんを怒らせないでよ!疲れてるのに!!』

「仕方ねぇんだよこういうのは!」

『なくない!』


七海建人には五条悟を来させる事、そして誰かに言わない事を脅して命令した。それに対してこいつは分かっているから黙っていた。そのクセ怒っているのだ。


「お前も共犯だろうが!」

『そうだけど!違うの!』


シャーと野良猫張りに威嚇をするガキの首根っこを掴んでやれば大人しくなる。


「・・・お前はここで大人しくしてろ」

『とーじさんどこ行くの?』

「お前の大好きなお兄ちゃんと話してくんだよ」

『だめ、』


服を掴もうとする手を避けて降ろす。
廃工場内の一室。飲み物やらお菓子やらは置いて置いてやっている。小さな窓からオレンジ色の陽の光が差す。
頭をぐりぐり撫でてやれば心配そうに眉を下げる。


「俺か五条悟が来るまで大人しくしてろよ」

『・・・とーじさん、恵くんは?』


このガキは本当に怖い。俺の蓋を躊躇なく開けてきやがる。俺ですら触れないものを。


「・・・・・そんな奴忘れた。」


丸い目を揺らして俺を見る。その目が訴えようとする事が分かってしまう事が憎い。子どもの力では開けられない程の重く、錆び付いた鉄扉を閉めるとその場から離れ、今にも壊れそうな鉄階段を一段一段踏む。
バン!
鉄扉を叩く音がするととーじさん!と呼ばれる。


『恵くんをひとりにしないで!』


会ったこともない奴の心配をするのは自分と同じになって欲しくないからか、それとも出して欲しいからか、どちらにしても無視をすると下へと降りた。





Aが伏黒甚爾に攫われた。と七海から聞いた瞬間から殺意が収まらない。俺一人で来いと言うからには殺される気満々らしい。
指定された廃工場前まで来ると七海に鞄とサングラスを投げる様に渡す。


「七海、クソ親父が逃げねぇ様に囲っといて」

「Aを頼みます。」


苛立ち、憎悪、殺意、様々な感情が混ざる。
足場の悪い工場内を進めば拓けた場所に出るとにやにやと笑う伏黒甚爾の姿がそこにある。手にはサバイバルナイフが握られている。


「Aは?」

「さぁな。今頃泣いてるかもな」


ナイフが上へと投げられる。それが合図となり、お互いに拳を握ると相手へと向かって走り出した。

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とろろ芋太(プロフ) - シシマチさん» コメント返信遅くなってしまってすみません。更新ゆっくりですがよろしくお願いいたします。 (2021年7月15日 12時) (レス) id: ac729d71ae (このIDを非表示/違反報告)
シシマチ(プロフ) - ヤクザパロとかあんまり見ないのですが、とっても面白かったです!更新頑張ってください! (2021年7月7日 14時) (レス) id: 5733ebb1d6 (このIDを非表示/違反報告)
とろろ芋太(プロフ) - プスメラウィッチさん» コメントありがとうございます。まだ考えてませんが、頑張ります。よろしくお願いします! (2021年6月4日 19時) (レス) id: ac729d71ae (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - 初めまして、この小説は五条悟オチですか?できれば五条悟オチでお願い出来ますか?続き頑張って下さい。応援してます。 (2021年6月1日 10時) (レス) id: 8685377221 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:とろろ芋太 | 作成日時:2021年5月23日 10時

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